刺激を受け合い「夢」への活力に
投稿日時:2019年03月01日(金)
上安のポリテクカレッジ京都でこのほど、2日間にわたり「ポリテックビジョンin舞鶴」が開催された。この催しでは、同校2年生が2年間の集大成として取り組んだ製作物の展示や発表があり、進学を希望する高校生や在校生、また保護者などが来場した。会場には、アスパラガス収穫ロボットやピッチングマシーンなど、多様な製作物が展示され、来場者は興味深い様子で見入った。その中でひと際注目を集めていたのは、同校電子情報技術科の指導員である永井潜弥さん(37)による自動コーヒー焙煎機。この焙煎機は、与謝野町の金属加工業・WELD ONE(小西 栄二代表)からの依頼で開発が始まった。本来熟練が必要なコーヒー焙煎を、初心者でもタッチパネルで簡単に操作できる自動コーヒー焙煎機を作れないかというものだった。開発は成功し、現在すでに「京都ヨサノロースター」という商品で市販されている。昨秋には、東京ビッグサイトで開催されたアジア最大のコーヒーイベントに出展し、好評価を得たという。永井さんが振舞うコーヒーを口にした学生は、豊かな豆の香りに「美味しい」と言い合い、ものづくりの可能性に興奮した様子だった。また16日には、パシフィックウエーブの田中啓介社長による特別講演があり、およそ100人の来場者が熱心に耳を傾けた。田中社長は、莫大な利益を望めたであろう「世界のホンダ」との提携を断り自らの信念を貫いた話を披露し、「ただお金を稼ぐことよりも、人の役に立つことの尊さを実感し、意義のあるものづくりをしてほしい」と学生らに呼びかけた。生産技術科1年の島田涼平さん(19)は、「衝撃的な話でとてもためになった」と満足げに話した。
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