保存修理中の国指定重要文化財・民家「行永家住宅」 8月31日、小倉の現地で見学会 【舞鶴のニュース】
投稿日時:2002年08月23日(金)
保存修理中の舞鶴市小倉の国指定重要文化財の民家「行永家住宅」の見学会が、8月31日午後1時半から現地で開かれる。文化財講座の一環として、府立丹後郷土資料館(宮津市)が主催する。昨年は解体中の柱の骨組みだけとなった行永家住宅を見てもらったが、今回は上屋(2階)の瓦葺き作業が終わり、ほぼ完成に近い姿が公開される。江戸期の民家建築の魅力に触れることができる。
行永家は天明時代(18世紀後半)から旧小倉村の庄屋を務めた。その民家は平屋1部2階建ての入母屋造り。建築は182年前で、丹後地方では最古の瓦葺き家屋。田辺城主らが松尾寺に参拝する際、休憩所として立ち寄ったとされ、民家の奥座敷近くには専用の出入り口も設けられている。
京都市左京区の近畿大学教授、行永壽二郎さんが所有しているが、老朽化が激しいため府に解体と保存修理を委託。昨年2月から府教委が建物を解体し、建築の変遷過程を調べた。その後、保存修理に取り組んでいる。完成は12月末。総事業費は1億9000万円。
作業は現在、約七割が終了した。上屋には瓦が葺かれ、軒先には土壁が塗り込められている。内部の部屋には床をはる作業も終わり、今後敷居を入れて壁を塗る。瓦の約3割、木材の部材の約8割は元のものを使って、以前の姿をとどめるように配慮した。見学会は府教委職員が講師を務める。足場が悪いので靴をはき、駐車スペースもあまりないので乗り合いで来てほしいと呼びかけている。無料。
【問い合わせ】電話0772・27・0230、同資料館。
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