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京大舞鶴水産実験所 海と生物調査 充実へ 作業の安全性高まる 教育研究船 新「緑洋丸」【舞鶴】

京大舞鶴水産実験所 海と生物調査 充実へ 作業の安全性高まる 教育研究船 新「緑洋丸」【舞鶴】

投稿日時:2016年03月04日(金)

船にクレーンが設置された「緑洋丸」

 長浜の京都大学フィールド科学教育研究センター舞鶴水産実験所に、最新の教育研究船が完成し、新「緑洋丸」として就役した。従来備えていなかったクレーンの設置や後甲板が広くなって調査作業の安全性が高まり、海と生物の研究の充実に活躍していく。(青木信明)教育研究船は大学生や高校生の実習、研究者や大学院生の稚魚採集、水質などを調べる海洋観測などに活用されている。最初に「第三緑洋丸」と命名された船が建造されたのは1954年で、これまでに4隻が就役した。前船の「緑洋丸」は1990年の建造から25年を経過して故障なども続き、老朽化が著しかった。新「緑洋丸」は全長17・7メートル、全幅4・20メートル、総トン数は14トン。定員は2代目の30人から減らし26人に。作業の安全性と機能性を高めるため、旧船にはなかった荷物を上げ下ろすクレーンを船尾に設置した。また、これまで後甲板に生物採集用と海洋観測用のウインチ2基があったが、新船では前後甲板にウインチ3基を備える。総工費は約1億円。改善点を設計に取り入れた同実験所の鈴木啓太助教は「後ろの甲板が広くなり、船の海面までの高さも低くし、網の上げ下ろしも楽にできるようになった」とし、1月から調査のため乗り込んでいる。実験所所長の益田玲爾准教授は「新船を活用して海の環境を守り、水産資源を次世代に残す上で、有効な研究をしたい。地元の皆さんに乗船いただけるような公開調査なども企画中です」と話していた。3月10日に学内外の関係者が集まり披露式が行われる。

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