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亡き人へ 思いよ届け~大聖寺が手紙受ける「緑のポスト」設置

亡き人へ 思いよ届け~大聖寺が手紙受ける「緑のポスト」設置

投稿日時:2019年07月05日(金)

「緑のポスト」と松尾住職

 鎮守山・大聖寺=北吸=が、亡き人への手紙を受ける「緑のポスト」を境内に設置した。手紙はいつでも、誰でも投函できる。春と秋の彼岸の頃に、亡き人のもとに手紙が届くようにと祈祷し、たきあげて供養するという。松尾眞弘住職(59)は「気持ちを込め手紙を書くことで、自分の心の整理にもつなげてもらえれば」と話している。

 「緑のポスト」は、昭和50年代末~60年代初めに、檀家だった北吸郵便局の局長が寄贈。赤色では本物と間違えると郵便局から指摘があり緑色に塗りかえた。その後は、さい銭受けのような役割をしていた。15~16年ほど前に、ポストをのぞくと、一通の手紙が入っていた。間違いがあってはと手紙を改めると、若い女性からで、亡くなった自分の子に宛てた内容。たきあげて供養した。投函はその後も数回あり、次からは開封せず供養していた。1年ほど前からSNSで寺の紹介を始めた。「緑のポスト」や「手紙」の出来事を発信すると多くの人から反響があった。檀家総代に相談すると、「そういったことがあるなら、期待に応えよう」と背中を押され、「大切な人を亡くされた方々の気持ちに寄り添えれば」と心が決まった。安らぎを与える緑色から「緑のポスト」と命名。新たな塗りかえや、案内板の設置には総代が全面協力した。封筒などを忘れたといった急なケースに対応するため、本堂隣の「継心館」入口に便箋や封筒なども用意。無料で使えるという。場所は本堂の左奥、藤棚の下にある。ポストの前面には護摩壇があり、手紙のたきあげや祈祷をする。手紙は寺では開封しない。6月から開始し、メディアの取材を受けると、電話での問い合わせや、関東など遠方から手紙が送られてきた。すでに10通ほど投函されており、多くの反響に驚いているという。総代の一人は「お寺は檀家だけのものではなく、地域や宗派を超えてお参りしてもらう事が役割。多くの方に来てもらい、心の安らぎにしてもらえたら」と願う。松尾住職は「肉筆で書くことは、自分の現状を改めて見直し、人生の気づきのきっかけになるのでは。その気づきは亡くなった方からの返事かもしれないですね」と話した。今後は、日を決めて継心館で定期的に手紙を書く会も検討しているという。
 [お問い合わせ]TEL:0773・62・5345 大聖寺。
(井上 務)

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