不登校児童・生徒の民間教育施設 「聖母の小さな学校」 2月15日、記念シンポ で20年の実践から支援考える【舞鶴】
投稿日時:2009年01月30日(金)
不登校の児童・生徒のための上安の民間教育施設「聖母の小さな学校」が、創立から20周年を迎えた。運営する梅澤秀明さんと良子さん夫妻が、苦しむ子供たちに寄り添い続け、これまでに約200人が聖母を巣立ち自分の道を歩んでいる。そんな聖母の実践から不登校の支援を考えようと、記念教育シンポジウム「伝えたい!私が生きた不登校」が2月15日、浜の総合文化会館小ホールで開かれる。卒業生たちも体験を語る。 元中学・高校教諭の梅澤さん夫妻が、「学校に行けずに傷ついた子供の心を癒し、教育の機会を設けて自己実現と成長を支援しよう」と、1989年に設立。宗教法人「聖母訪問会」の協力で、上安の施設と敷地を無償で借りスタートした。運営費の不足分は、梅澤さんの非常勤講師の報酬をあてたり、多くの人たちが募金を寄せるなど物心両面で支援する。 学校は基礎教科をはじめ、サマーキャンプやボランティア活動など体験学習も取り入れる。現役の公立学校の教諭や市民もボランティアで協力し特別授業を行う。生徒たちは個々に応じて出席し、聖母での生活に馴染むようにしている。ひきこもりの子供たちの親からの相談活動にも取り組む。府教委の認定フリースクールの指定も受けた。 秋のスポーツフェスタでは、自分の心を見つめて表現したパネル絵を共同制作し、毎年多くの卒業生や保護者、市民が駆けつけ、温かい応援の輪ができる。苦しみを乗り越えて卒業していく生徒たちは「不登校になってよかった」と、聖母での体験がかけがえのないものに。高校・大学へ進学したり、社会人として歩んでいる。現在は五人が在籍する。 シンポジウムは、同学校顧問で学校法人メリノール女子学院理事の大塚喜直さんが、「聖母の小さな学校の教育の根底にあるもの」と題して基調講演し、大学院生と会社員の卒業生3人が不登校から学んだことを語る。続いて卒業生とその保護者、梅澤良子さん、城南中学校の笠原昌明教諭らが、「不登校の子どもをどう理解し、支えるか」をテーマに話し合う。 入場無料。定員150人。
【問い合わせ】電話77・0579、同学校
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