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上田兄妹「デフリンピック」夏季大会へ 卓球日本代表として夢舞台で全力プレー誓う 【舞鶴】

上田兄妹「デフリンピック」夏季大会へ 卓球日本代表として夢舞台で全力プレー誓う 【舞鶴】

投稿日時:2009年08月07日(金)

デフリンピックに出場する上田大輔選手(中央)と萌選手(右)、コーチの日星高・谷上教諭(谷上さん提供)

 聴覚障害者のオリンピック「デフリンピック」の第21回夏季大会に、東舞鶴高校出身の上田大輔選手(24)=大阪府立だいせん聴覚高等支援学校勤務=と、日星高校出身の上田萌選手(19)=東京富士大学2年=の兄妹が、卓球日本代表チームメンバーとして出場する。また、日星高で萌選手を指導した卓球部監督の谷上宏樹教諭(33)がコーチで同行する。4年に1度の夢舞台で全力を出し切りたいと力を合わす。9月5日~15日、台湾の台北市で開かれる。 国際ろう者スポーツ委員会が運営するデフリンピックは、1924年に初の大会を開催。日本は65年の夏季大会から参加し、2005年の20回夏季大会は水泳などで金メダル3、銀7、銅1個を獲得。今大会は81カ国・地域から約5400人が出場する。日本は12競技に245人の選手団を送る。65年から連続出場する卓球は、14~16回まで男女とも団体・シングルス・ダブルス・混合複の4種目でほぼ金メダルを独占し、傑出した強さを見せた。が、前回大会で男子は初のメダルなし、女子は単・複で銀が最高だった。今回は金メダル奪還を目標に強化に取り組んでいる。代表選手は男女各4人。全選手が4種目に出場する。感音性難聴でほぼ両耳が聴こえない上田さん兄妹は、北吸の一条卓球クラブで卓球を始めた。大輔さんは中学で全日本カデット、東高時代は全国選抜の出場のほか、障害者の国体で優勝もした。大学から競技を休止したが、世界の舞台で金メダルを目標に歩む妹の姿を見て卓球を再開した。約6年のブランクを経て練習を積み重ね、昨年12月の全国ろうあ者大会で男子シングルス3位に入り、最後の代表切符を手にした。兄の出場を応援していた萌さんも自分のことのように喜んだ。ヨーロッパにはいないカットマンタイプのプレーを持ち味とする。日星高で萌さんは健聴者と互角に戦って複・団体でインターハイを経験する一方、全国ろうあ者大会で3連覇し、いち早くデフリンピック代表候補に内定。昨年は世界ろう者卓球選手権大会で単と複で3位、団体2位、台北でのプレ大会は単・複・団体で金とエースの活躍を見せた。左利きのフォアハンドの攻撃的なプレーは、大学で力強さに磨きがかかった。萌さんは「目標は4冠王ですが結果はあまり気にせず、1試合1試合挑戦の心と、支えて下さった皆さんへの感謝の気持ちを持ち、納得がいくプレーができるようがんばりたい」、大輔さんは「これまで2人を支えて下さった人たちの想いを胸に、自分らしさを発揮して良い結果を舞鶴に持って帰りたい」と話している。 この間、代表チームコーチとして指導する谷上教諭は「卓球は日本の中では最もメダルを期待されている競技。選手がベストな状態で臨めるよう力になりたい。2人を含め全選手がメダルの可能性があり、全力で戦ってほしい」と見守っている。

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