一条クラブが卓球の原点 上田仁選手 春から強豪の社会人チームへ 帰郷し後輩たちにアドバイス【舞鶴】
投稿日時:2014年04月01日(火)
舞鶴市の一条クラブ出身の卓球選手、上田仁さん(22)が、4月から社会人チームの強豪、協和発酵キリン(東京都板橋区)に入社し、競技を続ける。大学時代は個人、団体で全てのタイトルを獲得し、社会人での活躍が期待される。帰郷した3月26日、北吸の一条卓球研究所で、同クラブの後輩たちにプレーの指導や人としての成長が大切と語った。
上田選手は同クラブの小畑喜生代表から、3歳~小学生まで指導を受けた。親元を離れて名門の青森山田中学、青森山田高校に進み、厳しい練習を乗り越えた。全日本卓球選手権ジュニアの部男子シングルスで2年連続優勝した。
青森大では全日本大学総合卓球大会・男子シングルスで勝ち、学生日本一にもなった。シニア国際大会の男子ダブルスで初優勝も果たした。卓球台と並行して強烈な横回転をかけるバックハンドドライブ「チキータ」と呼ばれる技術では、国内でナンバーワンと評価され、攻撃的なレシーブを武器とする。最後の一本まであきらめないプレーを貫き、競技以外でも謙虚な姿勢は変わらない。
同クラブを訪れた上田選手は、小・中学生11人の選手に、チキータについて指導。「最初は回転を意識せず、ボールの横をとらえるように。手首に負担をかける技なので、筋力を鍛えてほしい」とアドバイス。選手たちは熱心にメモをし、レシーブの球の速さに驚いていた。
また、「緊張をした時、気持ちをどうコントロールするのか」などを尋ね、上田選手は「緊張をしたら、勝ち負けよりも自分の力を出し切ることに気持ちを集中している」と一問一問丁寧に答え、最後に「強くなるには卓球だけでなく、人としても立派な人になることが大切。両親に感謝の気持ちを持ち、目標を立て考えながら練習をしてください」と結んだ。
若浦中3年の藤村唯人選手(14)は「チキータのコツを教わったので練習で活かしたい」と話した。上田選手は「小畑先生からは礼儀を厳しく教わり、いまの自分に活きています。クラブに来て子供たちに接すると初心に戻り、がんばろうという気にさせてくれます。社会人では世界選手権に出場したい」と述べた。
写真=一条クの小中学生たちにレシーブの指導をする上田選手
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