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ロマン漂う展示物 新たに-城南会館に4世紀の石棺移設-

ロマン漂う展示物 新たに-城南会館に4世紀の石棺移設-

投稿日時:2017年01月31日(火)

54年ぶりに城南地区へ 今なお人びとの心を惹きつける

 市の指定文化財である「切山古墳石棺」が女布の城南会館に移設され、同館に古墳時代のロマン漂う展示物が誕生した。切山古墳石棺は境谷の丘陵上にあり、石棺は昭和26年の土取り工事中に出土した。古墳時代前期中葉(4世紀中頃)の石棺であり、丹後半島東南部産とみられる6枚の凝灰岩板岩からなる組合式石棺。大王棺とされる長持型石棺の影響を受けたものとみられる。京都府北部最古の組合式石棺であり、丹後地方における古墳成立のもつ意味を考える上で極めて高い価値を持つ。外寸は249㎝×96㎝×89㎝で内面には当時は貴重な朱が塗られ、鉄製武器類などが発見された。石棺は南田辺の舞鶴公園や、旧郷土資料館(現市役者別館前)を経て、昨年2月に閉鎖された西舞鶴の市民会館に23年間置かれていたが、同館の閉館に伴い城南会館への移設が決まった。市文化振興課文化財係の松本達也係長は「舞鶴には大きな古墳は無いが、これだけの石棺を作れる、また貴重な朱色を使えるほどの勢力をもった権力者がこの地を治めていたということを伺い知ることが出来ます」と語る。同館の品田正明館長は「歴史学習などで興味を持って見に来て欲しい。城南地域から出土した石棺を通じて子どもたちが地域に誇りを持ってもらえるようになって欲しい」と思いを語る。

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