ヨットで日本列島巡航一人旅 佐伯さん(北吸)が愛艇「翔鶴」で挑戦【舞鶴】
投稿日時:2007年06月29日(金)
舞鶴ヨット協会所属の佐伯叔久(よしひさ)さん(63)=北吸=が、愛艇のヨット「翔鶴」に1人乗り組み、日本列島巡航の船旅に挑戦している。これまで3年間かけて九州・四国、北海道、本州の1周を達成、137港に立ち寄って地元のヨットマンや漁師たちから温かい歓迎を受け、旅の思い出を海図に刻んできた。今後は沖縄本島などの旅を計画する。少年時代から船乗りに憧れ、いま第2の青春をヨットとともに楽しんでいる。 愛媛県の海辺で育った佐伯さんは海上自衛隊に入隊した。近視だったため自衛艦の舵を握る仕事ではなく、機関長を勤め定年退職。在職中にウィンドサーフィンなどもしたが、自らの力で操るヨットに乗ろうと53歳で、全長0メートル、重さ3.5トンの中型の中古ヨットを購入し、日本の港を巡る夢を膨らませた。 退官後、舞鶴汽船の定期船の船長を務める傍ら、6年間かけヨットを長距離用に改造。居住性を高めるため船室を畳敷にし、船底の重りの取り付け部を強化するなどした。領土から約32キロ以内を航海できるオール沿海の資格を取得し、船長を退職後、係留する吉田のヨットハーバーから旅立った。 2004年5月~7月は九州と四国の40カ所に寄港。05年6月~8月末、54港に寄って北海道を1周、昨年は5月~8月、本州の43港を巡って一周と、台風シーズンを避け3年間にわたり旅した。10メートルの風で6、7ノットで走り、1日60キロの距離を進む。夕方に寄港地に入り食料を補給、旅費を抑えるため船で自炊した。 潮流が早い潮岬を越える時、操船中に操舵装置が壊れ串本港に戻って修理し、2度目の挑戦で普通なら数時間のところを、26時間かけ徳島へ抜けた。北海道では霧と風に悩まされた。 寄港先で地元のヨットマンから歓待を受けたのは数知れず。昨年出会った石巻のヨットマンが、今年5月に日本一周の途中に舞鶴港に寄港の際、お世話になったお礼にと歓迎した。オホーツク海の元稲府港で嵐を避けて滞在した1週間は、漁師から毎日魚の差し入れを受け、温泉にも連れて行ってくれた。旅の様子はヨット上から携帯電話で航海日誌として、ブログに書き込んできた。 佐伯さんは「一人旅だからこそ、港での一期一会の出会いが楽しみ。北海道の海岸線の美しさなどどこも印象深く、ますます海と船が好きになった。まだまだ行ってみたい小さな港がたくさんあります」と、少年のように目を輝かせていた。今年は隠岐諸島、来年以降に沖縄本島を目指したいとする。
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