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フラットな関係でふらっと立ち寄れる 「FLAT+」オープン

フラットな関係でふらっと立ち寄れる 「FLAT+」オープン

投稿日時:2016年06月03日(金)

市民らでにぎわうオープニングイベント

 5月29日、西舞鶴の平野屋商店街に、空き店舗を活用したチャレンジショップ「FLAT+(フラットプラス)」が開店した。同店は、日替わりで店長が変わるカフェバーで、まちの魅力発信に取り組んでいる市民グループ「KOKIN(コキン)」が運営する。オープンのイベントが催された同日には、約130人の客でにぎわった。代表の大滝雄介さん(34)は、街並みは地域文化だと語る。自身は、進学・就職で数年間東京で暮らし、8年前に帰鶴。その後、それまでに感じなかった街並みに対する愛着が芽生えてきたという。とりわけ、平野屋商店街のそれぞれの建物の雰囲気と全体的に醸し出されるあいまいなレトロ感に魅力を感じると語る。今回の企画では、空き店舗の所有者の賛同を得て、改装に着手。京都府や舞鶴市、京都府建築士会からの補助金を活用し、自己資金と合わせて約500万円の費用を捻出した。「利用者は、食材だけ持ってくれば、お店が始められる。このお店でのチャレンジを経て、自分の店を運営する自信につなげていただければありがたい」と大滝さんは語る。「少しずつでも、人の集まる場が増えてくると、活気も出て素敵な街並みがより一層輝いてくると思う」4年前に同団体が開店した「宰嘉庵(さいかあん)」は、町屋を改装したレンタルスペースとして、好評を博しており、今後は宰嘉庵で宿泊業の許可を取り、外国人観光客などを呼び込みたいという。宰嘉庵には、風呂がないため、近所の銭湯「若の湯」に入ってもらって、夕食をフラットプラスでとってもらう。そんな連携が取れ始めれば商店街を回遊する動機づけになるのではないかと語る。これらは、シャッター商店街の打開策にも思えるが、大滝さんは、商店街の活性化が目的ではないという。あくまで、楽しい場所が増えてそれぞれの暮らしが楽しくなることが目的だという。店名には、平野屋の平からフラットと、ふらっと立ち寄るフラット、お客様とお店がフラット(=対等)、そして自分の可能性を拡げるという意味でプラスをつけた。舞鶴に帰ってきて8年。離れている間は、全く舞鶴のことは頭になかった、と大滝さんは言う。しかし、仕事でいろんな人に関わり始めると、人を通して地元の良さに気づいた。「このお店は、自分にとってもネットワークを広げる自分自身のチャレンジ。仕事でもKOKINでも、まちの暮らしを良くすることに取り組んでいきたい。その中で、良いネットワークを築いて、街を楽しめる環境を創り出したい」。いよいよ動き出した若者たちの新たなチャレンジに、明るい光を感じずにはいられない。
 利用の問い合わせは090・7750・6596、大滝さん。

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