アジア大会で優勝女子レスリング 森脇花乃さん(城北中3)が快挙
投稿日時:2023年07月21日(金)
U15アジア選手権58㎏級
決勝戦でモンゴルの選手に逆転勝ち
ヨルダンのアンマンで13日、女子レスリングU15アジア選手権が開催され、58㎏級の日本代表で出場した森脇花乃選手(城北中3年)が優勝した。同大会での市内出身選手の優勝は、JOCエリートアカデミーに所属する内田菜楓さんに続き2人目となる。
森脇選手を評し、「今まで見てきた中で、素材はピカいち」と話すのは、舞鶴の地にレスリングを根付かせた三村和人さん(63)。11年前に舞鶴レスリング協会を立ち上げ、「レスリングのまち」の実現に向けてまい進してきた。
その間、教え子たちは着実に成長を遂げた。未来のオリンピアンを目指すエリートアカデミーにも、これまでに2人を輩出。立ち上げから関わってきた日星高レスリング部も、押しも押されぬ強豪校へと押し上げた。
そんな三村さんが森脇選手の素質に太鼓判を押す一方で、本人が目指してきたのは、府下屈指の実力を誇る柔道との二刀流。父や兄の影響を受け、幼い頃から取り組んだ柔道にも軸足を置くが故、しっかりとレスリングに時間を当ててこられなかった。
森脇さんの指導に当たる舞鶴レスリングクラブの山田来哉代表 (28)は、その素質の良さに言及し、「この素材がレスリングだけに打ち込んだとすれば、一体どこまで成長するのだろうとつい考えてしまう」と話す。
しかし、4月に開催された「JOC杯ジュニアクイーンズカップレスリング選手権大会」の大会前、森脇選手には並々ならぬ決意が漲っていた。それまでにはなかった頻度で練習に参加。それに比例して短期間で力を蓄え、大会では圧倒的な内容で優勝。3位に終わった前年の雪辱を見事に果たした。他を寄せ付けない圧勝劇で、大会の最優秀選手賞をかっさらう活躍を見せた森脇選手を、山田代表は「こんなことは初めて。つめて練習することで、また壁を破ったように思う」と称えた。
【ケガにも負けず劣勢を跳ね返す】
「国内に敵なし」を印象付けた圧勝劇から3か月。アジアの猛者を相手に回しても、森脇選手の強さは印象的だった。危なげなく突破した予選リーグの3試合をはじめ、キルギスの選手と対戦した準決勝でも4対1で勝利。見事に決勝へとコマを進めた。しかしこの時、森脇選手のコンディションは万全とは言えなかった。出発前に肩にケガを負い、本来のレスリングとは程遠い内容だったという。
そんな中で迎えた決勝戦。開始早々にポイントを失い、4対0と劣勢に立たされた森脇選手。圧勝で勝ち上がった国内では、このところなかった試合展開だ。しかし、焦ることなく勝機をしっかりと見定め、4ポイント連取に成功。同ポイントの場合は、最後にポイントをあげた方が勝るルールにより、逆転勝利となった。
劣勢の中から見事に優勝をつかみ取った森脇選手は、「私は年長の時にレスリングクラブに入りましたが、クラブ一番の泣き虫で、いつも三村先生に喝を入れらる日々でした。そのおかげで心が強くなり、今回の優勝に繋がりました」とこれまでの日々を振り返り、「最後まであきらめない気持ちで戦いました。次は、世界で通用する選手になれるよう努力していきます。応援ありがとうございました」と締めくくった。
ライブ中継で優勝の瞬間を見届けた三村さんは、「森脇は舞鶴レスリングクラブ創設時からの10年選手。10年前に蒔いた種が、こうして大きな花をつけました。今までやって来たことが間違っていなかったんだと、感慨深い。今回の森脇の戦いが、また後輩たちの気持ちにも火をつけると思います」と笑顔を見せた。
また、森脇選手の優勝の報に接し鴨田秋津市長は、「私も、自宅からライブ中継を見ながら応援しておりました。直前でケガを負っての出場となり心配しておりましたが、接戦を勝ち抜いての見事な優勝。おめでとうございます。関係者のみならず、舞鶴全体に明るいニュースを届けてくれました。これからも全力で応援します」と舞鶴市民新聞社の取材に応えてコメントを寄せた。
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