アカガイ 新たな特産品へ 漁業グループ 舞鶴湾で育成開始 市場でも高い評価 冬の味覚の高級食材 手間少なく 高い生存率【舞鶴】
投稿日時:2012年03月27日(火)
舞鶴の新たな特産品づくりをしようと、漁業者たちのグループが舞鶴湾でアカガイの育成に取り組み、このほど東京築地市場に販売価格を調査するため試験出荷した。大きなサイズが高い値をつけるなど市場での評価も上々。初夏の丹後とり貝に対し、冬の味覚としてアカガイを地域ブランドとして育てたいと関係者は意気込んでいる。 アカガイは内湾の海底に生息する大型の二枚貝。鮨ネタなどに使われる高級食材として関東で需要が高い。東京築地市場では昨年約3千トン、約15億円の取り扱いがあり、主に韓国や中国から輸入されている。日本国内では宮城県などの天然ものが知られる。 舞鶴では、徳島県から種苗3千個を購入し、丹後とり貝の育成技術を応用して、長浜沖でいかだから海中に吊るしたかごで2010年11月に試験育成を始め、漁業者4人が昨年7月、「舞鶴アカガイ育成グループ」(丸岡作夫代表)を結成した。 1カ月に1度、かごを掃除するとり貝に比べて、2、3カ月に1度とアカガイは手間が少なく、生存率も高い。また、香川県では種苗を入れたかごを海底に置く方法で育て、6センチの出荷サイズに2年かかるが、舞鶴のこの方法だと約1年で出荷でき、しかも8センチの大型サイズができた。 今月中旬に行った試験出荷では、1個80グラム未満~100グラム以上の5種類の規格で買値を調査した。キロ単価は2,100円~3,675円をつけ、大型サイズが平均単価の6倍以上と高い評価を受けた。同グループの倉橋長司さん(58)=東吉原=は「とり貝に比べ手間がかからないのがいい。思った通りに大きなものができた」と手ごたえを感じている。 地域産業を支援する市のリーディング産業チャレンジファンドの助成を受けて、いかだなどを整備し、昨年11月と今年2月に種苗4万8千個を育て、さらなる出荷を目指している。
写真左=アカガイが入ったかごを上げる漁業者
写真右=大きく育ったアカガイ
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