よしださんと教室生ら 全ての仮設住宅に届ける 大船渡の被災者へ 三角クッション2532個 「今後も何らかの形で支援を」 現地の志田さんも協力【舞鶴】
投稿日時:2014年09月09日(火)
舞鶴市七条中町の洋裁デザイナーのよしだ敦子さんと教室生たちが、東日本大震災で被災した岩手県大船渡市の仮設住宅に暮らす市民たちへ、三角クッションを作って送る取り組みを震災直後の2011年5月から続け、このほど37カ所全ての仮設住宅に配り終えた。総数は2532個。最後の三角クッションをよしださんらが現地を訪れ住民たちに手渡した。被災地への支援金をつくるため、バザーで三角クッションを製作販売したのが始まり。硬い床の避難所で休むときに使ってもらおうと、洋裁教室の生徒と友人たちに協力してもらいながら、毎月50個を目標に作り、知人の紹介で知り合った志田克子さんあてに発送し、志田さんが被災者に届けてきた。避難所から仮設住宅へ被災者が移った後も、全ての仮設に届けようと継続してきた。自主的に集まってくれた生徒たちがクッションを三角に畳み、布地を裁断し、ポケット付けなど役割分担して完成させる。材料費と送料はよしださんが負担するだけでなく、市民と生徒たちも応援してきた。11年7月には直接被災地を訪れて渡し、これまでにお礼の手紙も多数届いた。身ひとつで高台に逃げた美容師からは「仕事を再開し、美容室の椅子の背もたれに使っています」と書かれ、作り手にも励みになった。最後となった長洞(ながほら)地区の仮設住宅に向け300個を作り、8月25日に4人が現地に運んで一人一人に手渡し、住民と交流したり町を見て歩いた。新設の宿泊施設が完成し、漁港も多くの人で活気があり、復興へ向かっていると感じる一方、仮設住宅は傷みが進んでいた。よしださんは「自主的に手伝ってくれた生徒と友人たち、そして現地に志田さんという協力者がいてくれたからこそ続けることができ感謝しています。三角クッションは一区切りですが、また何らかの形で支援できれば。被災地の記憶を風化させてはいけません」と話していた。
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