まいづる福祉会が米屋とホテル 10月から新規事業、1・7日にオープン【舞鶴】
投稿日時:2006年09月29日(金)
障害者の授産施設を運営する社会福祉法人まいづる福祉会(黒田隆男理事長)が、10月から新規事業を始める。農家からの産地直送米を販売する米屋を浜に1日オープンするのに続き、大波下のカフェレストラン「ほのぼの屋」の隣に、少人数が宿泊できるホテルを7日開業する。こうした事業に合わせ、これまで無認可施設の共同作業所の利用者が認可施設に移行し、無認可を解消する。障害者自立支援法で利用者負担が増える中、新事業で障害者の働く場を広げ給料アップを図る。 今春施行の自立支援法は、サービス量に応じ原則1割の自己負担を利用する障害者に求める。各地の施設では多い人で約2万円の利用料、これに給食費とバス代も含めると、賃金を上回る負担を余儀なくされ、利用を取り止めたり回数を減らすなどのケースが報告されている。 同福祉会の施設や共同作業所の場合、通所を止める人はいないが、負担増を受け賃金アップを目指した新事業を検討してきた。また、新事業に合わせ、まいづる作業所とワークショップの定員枠を広げ、共同作業所で働く42人が両施設へ移行し、念願の無認可の解消を図る。 浜の国道27号沿いに「米蔵なごみ本舗」を開店する。福井や地元岡田地区などの農家から、直接仕入れた減農薬のコシヒカリなどを扱う。白米のほか、玄米をその場で精米・選別して販売する。今後もこだわり農法による米を取り寄せる。6人の利用者たちが運搬、精米、計量などの作業にあたる。 政岡宏店長は「農家とお客さんの声の橋渡し役となり、米食文化を広めたい。また、地域のお店として市民との交流の場にもなれば」と話す。東門バス停前近く。営業は午前9時~午後6時半。日曜・祝日は休み。
【問い合わせ】電話65・2202、同店。
続いてホテル「オーベルジュ・ド・ボノ」を開く。「オーベルジュ」はフランス語で「料理を食べられる宿」の意。ほのぼの屋でフランス料理を食べた後、宿泊してもらう。2002年に開店以来、京阪神や北海道などの来店者も増え、ディナー後の宿泊先の問い合わせが多いことから企画を温めていた。京都市在住だった糸井和夫さんが、シェフに就任後はさらに関西の来店者が増えている。 購入した2階建て住宅を、南仏のプチホテルをイメージし、周囲の海と緑の風景に合った瀟洒な建物に改修。外壁はクリーム色の漆喰風、中庭には四季の花壇、室内は白を基調とした壁を配した。1階はセミダブルベット2台の1室、2階にダブル2台の1室があり、両部屋には白いタイル張りのバスルーム、海とクレインブリッジを見渡せるテラスを備える。 ほのぼの屋の利用者たちがベッドメーキング、清掃などを担当する。同施設長の西澤心さんは「ホテルには多くの裏方のメンテナンスと究極のサービスが必要。メンバーたちがレストランで培ってきた経験を生かし、居心地のいいホテルにしたい」と話す。 平日料金は1階が1泊2食(ディナー・朝食)で1人2万2000円、2階が同2万4000円。予約は電話66・7711。
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