つなサポ 障害児者アンケートまとめる 避難所生活9割が不安 災害弱者の支援、課題明らかに 「避難訓練に参加」困難の声も【舞鶴】
投稿日時:2013年04月23日(火)
災害時に支援の手が届きにくい障害児者の現状や必要な対策を知ろうと、つなサポ運営委員会が当事者や家族へのアンケート調査を実施し、このほど結果をまとめた。回答者の約9割が避難所で過ごすことに不安を感じており、移動手段がないことや避難場所で必要な物品・機材が入手できるか心配なことを挙げている。災害弱者をどう支援していくか、課題が浮き彫りになった。
障害を持つ人や家族の生活を多くの人に理解してもらおうと、当事者や家族、支援者でつくる舞鶴市内の5団体が2010年に同委員会を結成し、連携して活動している。
アンケートは昨年8月~10月に実施。知的・自閉症・肢体・聴覚・視覚などの障害を持ち、介助や要約筆記などの支援を受けている就学前から80代までの85人から回答を得た。災害時の避難場所を知っているか▽避難所で日常的に必要なもの▽原発事故が起きた際に不安なことなど17項目を質問した。
災害時に備えた取り組みの問いでは、難聴者は近隣の住民に声かけをしてもらうよう依頼しているとした。避難所での心配事について、自閉・発達障害者は長時間同じ場所にいられない▽集団生活が難しく周囲に迷惑をかけてしまう心配のストレスが大きい、肢体障害の場合は賑やかな場所では発作が起きるなどを挙げた。
避難場所で必要な物品や支援として、自閉症・発達障害の人は多くの人から離れて過ごすことができる空間▽医療的ケアを欠かせない人は、経管栄養をとるためのポット、チューブなどの機器、電源の確保などを記した。
また、避難訓練への参加について3分の2が「参加しない」と答え、「参加すること自体に困難を感じている」と指摘。福祉避難所は多くの人が必要とする一方、「そこまでの移動が可能か、どのように移動支援するのか想定訓練が必要」とする。
同委員会事務局の橋本伸子さんは「支援を必要とする人と、支援する人たちや行政がつながる1つの材料になればと思います」と話す。アンケート結果は冊子(A4版、26ページ)にまとめ、500部作成した。希望者に無料配布している。
【問い合わせ】電話090・8794・9869、橋本さん(午後5時以降)
表=避難所などに関する質問の回答(つなサポ作成のアンケート冊子より)
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