おはなしキャラバンたんぽぽ 子供の笑顔励み人形劇届ける 文科大臣表彰 休止危機乗り越え活動30年【舞鶴】
投稿日時:2015年04月21日(火)
人形劇の上演や絵本の読み聞かせなどをする舞鶴市内の「おはなしキャラバンたんぽぽ」が、子供の読書活動を推進する団体などに贈られる文部科学大臣表彰を受賞した。西図書館や幼稚園などでボランティア公演を続け、今年で設立30周年の節目に受賞が重なった。子供たちの喜ぶ笑顔を励みにお話の魅力を届けている。4月23日、東京都内で表彰式が行なわれる。西公民館で開かれた読書案内講座の修了者で1982年に結成した「母と子の読書サークル」が前身。その後、85年に現在のグループ名に変更した。会員の米田みのりさん(64)は「たんぽぽの綿毛のように、あちこちにお話好きの子供が生まれ、呼ばれたらどこへでも飛んでいって演じようとの思いがグループ名に込められています」という。西図書館でのおはなし会で、子供たちに人形劇や紙芝居の上演などをしていたが、次第に出演依頼が増え、幼稚園や保育園、小学校の学童クラブ、支援学校、公民館、地域の子供会などに出向くようになった。昨年度は同図書館で4回演じたほか、計20公演を数えた。上演の演目は人形劇が「おだんごパン」など33作品、紙芝居が「うさぎとかめ」など20作品、そのほかテーブル人形劇、影絵、エプロンシアターなどを演じる。1回の公演で人形劇や絵本の読み聞かせなどをプログラムとする。当初手作りした人形をリメイクして使い続けている。現在実働のメンバーは11人。15年前には2人だけになった時もあったが、子供たちから「また来てね」との言葉に背中を押され、時には自分の子供に手伝ってもらうなどし、継続の気持ちを大切にしてきた。針仕事など特技を活かして衣装づくりや音響、照明などでも力を合わせる。毎週木曜日に同図書館で練習する。同じ作品をだれもが演じられるようにと出演者を替え、演じ方も工夫しながら稽古を繰り返す。メンバーたちは互いにアドバイスを送り、時にはアドリブを入れ笑いの絶えない時間を過ごし、楽しい劇へと作り上げている。会員の根津美智子さん(58)は「子供たちは集中して見てくれ、時には劇に反応する姿に演じ手もアドリブで返しています。子供たちの表情を変えてくれる人形の力はすごいと思います」、代表の大田恵子さん(65)は「みなさんに育ててもらって30年を迎えることができました。活動を評価していただきうれしいとともに、責任も感じています」と話していた。
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