【低迷する投票率】向上のために出来ることは
地道な声掛けで意識改革を
投稿日時:2022年11月22日(火)
民主主義の根幹を担う選挙が、我が国では国民の関心事であるとは言えなくなってきている。また、国政選挙の投票率と共に、我がまち・舞鶴での選挙投票率も下落の一途をたどっている。
2019年のデータでは、2018年衆院選の投票率(53.68%)は、先進国首脳会議(G7)参加国の中ではフランスに次いで2番目に低く、データのある世界191か国中では145位という非常に低い数値となっている。国では、投票率を上げようと様々な対策に取り組んでおり、昨年の衆院選では55.93%へと上昇した。
一方、本市における選挙の投票率は、国政選挙以上に下落幅が大きくなっている。
戦後に行われた市議選では、昭和33年に最高投票率89.80%を記録。この時の当日有権者数は、5万7934人(男2万6940人、女3万994人)で、女性の投票率は90.16%に達した。当時、市議の定数は36。それに対して62人が立候補し、最下位での当選者とそれより下位の10人までは、100票差という現在では考えられない大激戦だった。
一昔前の政治家に有権者が期待したのは、国政・市政を問わず「利益誘導」だ。今ほどインフラ整備も進んでおらず、選挙活動は市民の生活に直結していたと言える。本市の市議選では平成10年の選挙まで70%の投票率を保っていたが、それ以降は急激に下落。平成30年の前回選挙では56%となった。これは、昭和33年時の投票率に換算した数字で仮定すると、約2万2000人が選挙に行かなくなったということになる。
【新舞鶴小の山口さん入選】
こうした背景を受け京都府選挙管理委員会は、府民の政治意識の向上を図るために「令和4年度明るい選挙啓発ポスター及び標語」を募集。このほど審査結果を発表し、特別賞受賞者は12月に表彰するとした。
今回のポスター展には、府内の小中高111校から1510点の応募があり、当地からは新舞鶴小2年の山口蒼衣さんが入選に輝いた(写真)。鮮やかな色彩で描かれた絵には「あかるいみらいへ」と書かれた投票箱に投票する女の子の姿があり、「せんきょへいこう」と呼びかけるものになっている。大切な私たちの1票が市政に反映されるよう、まずは身近な人たちに投票を呼びかける動きが広がることを期待したい。(2022.11.18発行)
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