「舞鶴引揚記念館語り部の会」NPO法人に 名称改め「舞鶴・引揚語りの会」 【舞鶴】
投稿日時:2006年09月15日(金)
ボランティア団体として活動してきた「舞鶴引揚記念館語り部の会」がこのほど、NPO法人の設立承認を受けた。「舞鶴・引揚語りの会」(真下正理事長)と名称を改め、10月からNPO法人としての活動を開始する。引揚記念館を拠点に引き揚げ体験者からの生の声を聞き取ることを元にし、同記念館で来館者へのガイドや資料調査など、史実を語り伝える活動に取り組んでいく。 戦後、中国や旧ソ連からの引き揚げ者を受け入れた舞鶴では、抑留体験者による史実を伝える語り部活動が続けられてきたが、高齢化によって休止状態となった。引き揚げの歴史を風化させないため、市が2004年に語り部養成講座を開き、30人が受講した。 その修了者たちが翌年4月に「舞鶴引揚記念館語り部の会」を結成し、館内でのガイド、企画展の開催などに務めてきた。また、抑留体験者からの聞き取りも重要な活動とし、話を聞いた体験者からお礼の手紙が届くなど心のつながりを深めている。 今後、さらに引き揚げ者の思いや平和の尊さを伝えていこうと、NPO法人化することを決めた。語り部の養成講座や平和学習、同館に寄せられた資料の調査、体験者からの聞き取りなどの活動に取り組む。また、市の生涯学習ボランティアバンクにも登録し、市民からの出前講座の要請にも対応する。 真下理事長は「NPO法人化の承認とバンクの登録によって、社会的信頼と認知度を高め、いままで以上に幅広い活動ができると思う。体験者の生の声を自分たちの血と肉にして、正確に忠実に伝えていきたい」と話している。
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