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「知の集積」活用を京都府立大「まるまる舞鶴」を公開

「知の集積」活用を京都府立大「まるまる舞鶴」を公開

投稿日時:2023年05月19日(金)

歴史の「点」を現在(いま)に続く「線」に

 京都府立大はこのほど、2022年度ACTR(地域貢献型研究)の一環で取り組んだ文化資源データ作成の成果として、webサイト「まるまる舞鶴」の公開を開始した。デジタル化された地域の「知の集積」には、我が町の文化振興への期待が高まっている。

 少子高齢化や急激な人口減少など、地方都市は現在さまざまな課題に直面している。そんな中で声高に叫ばれ続ける「地方創生」に画期的な処方箋は存在しないが、まず「郷土愛」が重要な要素であることには疑う余地がない。
 今回、京都府立大が公開を開始した「まるまる舞鶴」には、郷土愛醸成の鍵となる知識が詰まっている。取組みのベースとなったのは、「京都府北部のMALUI連携による文化資源を活かした地域づくり」と題した地域貢献型研究だ。MALUI連携とはM(博物館)・A(文書館)・L(図書館)・U(大学)・I(企業)の頭文字をとったもの。この連携では、個々に存在する各機関の連携を促進し、各機関の情報を集約。そして、それらの情報・文化資源の共有化を図り、地域づくりに新たな循環を作り出そうと意図しているという。「まるまる舞鶴」は、関心を持った人たちに文化資源を共有する場所として生まれた。
 この取り組みの運営主体は、同大文化情報学研究室。研究室では、主に江戸時代から近代の史料(古文書)をターゲットに研究をしているという。舞鶴市で継続して史料調査をしてきた同研究室には、史料目録・史料画像などの文化資源データが蓄積されてきた。また、調査をもとにして地域づくりに携わってきた実績もあることから、同研究室は「地域づくりの新たなフェーズとして、このサイトの運営をおこなっていきます」とコメントしている。
 同サイトの機能は以下の通り。①コレクション=舞鶴市史の年表や近代史料のデータをダウンロードできる▼②コラム=各史料・テーマをわかりやすく紹介したコラムを中心に、「舞鶴地方史研究」「文化遺産叢書」「舞鶴の山城」、近世近代の町村別の年表や「郡村誌」の情報を公開▼③舞鶴市史カレンダー=「舞鶴市史 年表編」の全データ(約3800件)から、その日に起こった出来事を紹介▼④歴史の人物=舞鶴の歴史上の人物を紹介。

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