聾学校舞鶴分校同窓会 設立20周年で記念誌「五老ケ岳」 【舞鶴のニュース】
投稿日時:2003年06月17日(火)
府立聾学校舞鶴分校同窓会(古高雅明会長)が設立20周年を迎え、記念誌「五老ケ岳」(A4判、107ページ)を作成した。戦前からの府北部の聴覚障害者の歩みや、分校開校にいたるまでの取り組みなどを記録している。6月15日に南田辺の西総合会館で記念集会を開催し、記念誌の完成が関係者に報告された。
昭和27年に開校した盲聾分校(南田辺)は、現在は幼稚部と小学部を備え16人が在籍。卒業生らでつくる同窓会は、昭和32年に結成されたが自然消滅、続く同38年に再結成されるも継続できなかった。いまの同窓会は同59年に設立、2年に1度総会を開いている。
同窓生の手によって、府北部のろうあ者や分校の歩みをまとめ、多くの人に理解してもらおうと、記念誌の作成に取り組んできた。ろうあ者の教育史などの書籍を参考にして、大正14年に開設された宮津の盲唖院を紹介した。
以前は聾学校は京都市内にしかなく、府北部在住者が子供を入学させるには経済的負担が大きかったため、十分な教育ができなかった。そうした現状を受け両丹ろうあ協会が分校設置運動に取り組み、府への請願書も掲載した。また、その運動の中で昭和26年開設された「舞鶴ろうあ塾」は、大人の障害者たちが学び、分校設置への弾みにもなった。
昭和45年に分校を卒業した古高会長(48)=行永=は「北部のろうあ者の歴史を私たちももっと知りたい、人に伝えたいという思いでみんなと協力して作りました」と話していた。350部作成し、一部1500円で配布している。
【問い合わせ】電話75・1094、FAX76・2711、同分校。
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