「ブックハウスほのぼの屋」協力呼びかけ 文庫本などの在庫減少のピンチ【舞鶴のニュース】
投稿日時:2002年07月09日(火)
今春に無認可施設から認可の障害者小規模通所授産施設へと移行した「ブックハウスほのぼの屋」が、文庫本などの在庫の減少で品薄状態となっており=写真=、職員らは頭を痛めている。平成10年に精神障害者の働く古本屋として始まり、市民から無料で持ち込まれた本やマンガを販売し、売り上げが障害者らの賃金となっている。だれもが来店できる場として地域との交流が進み、その成果は4月に開店したカフェレストランへと実った。関係者らは「元祖ほのぼの屋を忘れないで」と協力を呼びかけている。
第2まいづる共同作業所として、舞鶴市行永に古本屋「ほのぼの屋」がオープン。市民から寄せられた文庫や単行本、マンガのほか、中古CDなども置き、1冊50円から150円で販売。現在は軽度の障害者17人がレジや本の整理などを担当するほか、この施設を拠点として新聞配達などの仕事もしている。
「お店がしたい」との障害者たちの夢で始まったが、だれでも気軽に来店できるメリットを発揮し、市民との交流が深まっていた。障害者施設の意識を持たず地域の人たちが買い物に来たり、常連との会話の機会が増えて働く者のやり甲斐ともなっていた。こうした店での経験が今春、大波下にオープンしたカフェレストラン「ほのぼの屋」に結実した。
今年4月、社会福祉法人・まいづる福祉会が運営する認可施設に移行したが、国などからの補助金は同じ福祉会が運営する平のまいづる作業所に比べて約半分で、運営の厳しさに変わりはない。それに加えて四月から持ち込まれる本が少なくなり、品薄状態が続いている。在庫も含めて一時は約3万冊の品物があったが、いま在庫は多い時に比べて約4割は減少している。
5年~10年前に出版された文庫などの在庫は多いが、特に最近の文庫の入荷が減っている。買い取りがある大規模の同業店が増えたことも、影響しているかもという。また、今月は夜の市で本の販売会もするが、店から本を持ち出しているため、品薄に拍車がかかり在庫が底をつく心配も出てきた。
施設長の伊藤薫平さん(39)は「新しい本がないので常連さんの来店も遠のき、売り上げも減るという悪循環になっている。夜の市でも窮状をアピールし、市民に協力を呼びかけたい」と話していた。今後はカフェレストランなどとも連携することで、障害者の社会復帰施設への理解が相乗効果で深まればとしている。
【問い合わせ】電話62・1010、ほのぼの屋。
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