市指定文化財「糸井文庫」の「丹後国内伝説」資料 市が調査委託、コレクションの充実ぶり確認し公開へ 【舞鶴のニュース】
投稿日時:2002年08月09日(金)
舞鶴市の委託研究として、市指定文化財「糸井文庫」(市郷土資料館蔵)の「丹後国内伝説」に関する資料約五百点を調査していた立命館大学アート・リサーチセンターは8月7日、市役所で調査・分析の結果を発表した。これまで未調査だった錦絵(浮世絵)類のコレクションの充実ぶりが確認され、市では「赤れんがフェスタ」の主要な催しとして、10月12日から20日、北吸の市政記念館で企画展「~糸井文庫浮世絵から~彩られた丹後伝説」を開催して、資料を公開する。
市は、「糸井文庫」の中核をなす錦絵類が未調査だったこと、「丹後郷土資料目録」と題した市教育委刊行の同文庫目録に誤記があったこと、古典籍や錦絵などの文化財の保存と活用をはかることなどの問題の解決のため、立命館大学アート・リサーチセンターに調査を委託。大江山酒呑童子、浦島太郎、三庄太夫、石川五右衛門などの六つの丹後国内伝説の資料を預けた。
同リサーチセンターでは、副センター長で文学部の赤間亮教授(近世文学)を中心にプロジェクトを組み調査。錦絵(浮世絵)180点、書籍など313点を集めた「丹後国内伝説」の資料は、全国で類のない地域色の濃いもので、特に「酒呑童子」に関連した錦絵は、幅広い時代のものを収集しており、武者絵の流れが把握できるほど充実していることが分かった。
また、各資料の詳細な書誌データを採り、書名、刊行年、作者、絵師など多岐にわたって、これまでの目録の不備な個所を訂正した。目録は「糸井文庫」のコレクションを収集した岩滝町出身の実業家、糸井仙之助氏(1874~1949)の覚書によったところも多く、書名の間違いなどを訂正した。このほか、これまで不明だった錦絵の制作年代は、同センターの資料と照合して特定できたという。
また、調査を通じて、各資料を最新の機器を駆使して、約五千カットのデジタル撮影を行った。このデータをインターネットなどにより閲覧できるシステムをつくり、閲覧による資料の劣化を防ぐとともに、広く公開することによって、今後の新たな研究活動が進められることになるとしている。
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