田中産業が農業分野進出
投稿日時:2020年09月25日(金)
自動車整備業の田中産業(岸田哲弥社長)が、志高に所有する約5300㎡の土地にいちごを栽培するビニールハウス2棟を建設し、別法人GrandBerryFarmを設立した。以前から農業分野への進出を目指していた岸田社長。自社で経営するガソリンスタンドの取引先である卸会社グループが、農業プラントの建設などを手掛けていることもあり、視察を繰り返した。計画を立ち上げたのは昨年3月。志高で遊休地となっている個人所有の土地に、約2000㎡を使ってビニールハウス2棟と管理棟を建設するというもの。徹底した環境制御技術を駆使して高い生産性を維持する仕組みは、従業員がおよそ1年間、埼玉県にある同業者の元でそのノウハウを学んだ。18日に苗3700株を植え付けて、農園での生産がスタートした。ハウス内は、コンピュータ制御で徹底した温度管理が図られ、常時20~25度程度の気温が保たれるという。また、水や肥料も自動的に与えられるようになっている。まずは12月に最初の収穫を迎え、来年5月くらいまでに4~5回の収穫を目指すとしている。管理に当たる同社スタッフは、「環境を制御することによって光合成を最大化するという仕組み。様々なことは機械に任せることにはなるが、最終的には人の目と手が必要。しっかりと愛情を持って育てたい」と話していた。岸田社長は「自動車に関わることを生業にしてきた自分たちが農業に携わることになるとは隔世の感がある」と感慨を語り、「こうした分野に進出できるのは地方の強み。次の時代に我が町が飛躍できる可能性は大いにあると感じている。我が社も農業を通じて地域に貢献できるよう精進したい」と力を込めた。岸田社長は今後、同社の農業生産法人化を目指し、他の作物の栽培も見据えていきたいとしている。まずは12月。大きな赤い実をつける日が待ち遠しい。
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