桜の名所・与保呂水源地の桜再生へ 市、佐野さん(京都市・造園業)の協力で事業進める【舞鶴】
投稿日時:2004年03月23日(火)
桜の名所として親しまれてきた与保呂水源地の桜を再生させようと、市は桜守で知られる京都市の造園業の佐野藤右衛門さん(75)の協力を得て、桜の植栽事業を進めている。花が咲かなくなった桜約130本を伐採し、地中の水はけをよくするために、周囲にあった孟宗竹を暗渠(あんきょ)排水管として埋設するなど、昔ながらの工法を取り入れた。3月19日には浄水場管理棟前で、佐野さんが寄贈した祇園しだれ桜が江守光起市長らによって記念植樹された。今後数年かけて約130本を植える予定。
浄水場の桜は大正時代末に植えられ、その後は昭和38年と同56年に植え替えが行われた。しかし、ここ数年は貯水池堰堤下の桜約130本がほとんど咲かないため、平成13年に佐野さんに診断を依頼。貯水池がそばにあるので地下の水位が高く根腐れを起こしたり、 テングス病にかかっているので咲かないと指摘を受けた。市は地元とも協力して、市制施行60周年の記念事業として桜の復活に取り組むことにした。
佐野さんのアドバイスを受け、平成13年には堰堤下の桜をすべて切り、根を掘り出して処分した。連作障害を防ぐために土地は2年間そのままにしておき、昨年から桜が育ちやすい環境整備を開始。暗渠排水管をつくるため、深さ115センチ、幅60センチの溝を掘り、下に石を敷きつめ、長さ7メートルの孟宗竹約千本を排水管として埋設した。さらにバクテリアが繁殖しやすいよう、その上に竹の葉や炭を入れ、地中に空気を送り込むため土を耕した。排水管の総延長は450メートル。
記念植樹には地元の人や市関係者ら約30人が出席。江守市長のあいさつに続いて、出席者らは次々とスコップを手に、高さ約7メートルの祇園しだれ桜に土をかけた。佐野さんは「昔の工法にしたがってこの土地の竹で暗渠を作った。再び満開の桜が復活するのは次の世代。そのためにいま仕事をしているわけです」と話していた。
今年10月から数年かけて、約5000平方メートルの敷地にソメイヨシノや山桜、紅しだれ桜など約130本を植える。
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