「絹本著色仏涅槃図」修復終え極彩色取り戻す 桂林寺所蔵の府と市・指定文化財 【舞鶴のニュース】
投稿日時:2003年12月19日(金)
府と市の指定文化財となっている桂林寺(能登春夫住職)所蔵の「絹本著色仏涅槃図(けんぽんちゃくしょくぶつねはんず)」の修復が完了し、12月16日、紺屋の同寺に1年半ぶりに戻ってきた。約180年前に修復されたのを最後に、絹や顔料が劣化して落ちるなど全体的に傷みが進んでいたが、制作当時の極彩色で描かれた姿を取り戻していた。
涅槃図は釈尊が亡くなった入滅を描いたもので、同寺のものは市内では最大。縦275.7センチ、横247.5センチ。室町時代の1520年ごろに制作され、絵師の名前も判明しており、貴重な資料という。
昨年8月から京都国立博物館(京都市)で、絵画修復をする岡墨光堂(同市)の技術者が作業を開始。絹が折れて落ちてなくなるなどしていたが、新しい絹で埋め、その裏に和紙を何層にも張り合わせた。経費は約1500万円。京都府が50%補助した。
能登住職は「これまで傷みが激しく掛けて見てもらうこともできなかったが、往時の姿そのままのように修復され感激している。2月の涅槃会で公開したい」と話していた。
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