手縫いぞうきん最後の寄贈 小中学校などへ「安岡園」のお年寄り【舞鶴】
投稿日時:2004年10月05日(火)
安岡の市立養護老人ホーム「安岡園」(福井高史園長、64人)に入所するお年寄りが手縫いしたぞうきん1000枚が、このほど市教委を通じて市内の小・中学校などへ寄贈された。昭和40年から毎年続け今回で40回目だが、ぞうきんを縫うお年寄りが1人となったために今回が最後の寄贈とした。贈った総計は2万500枚になる。学校をきれいにして勉強をしてほしいとの希望でお年寄りらが使い古した衣類をほどいてぞうきんを縫い、毎年500枚の寄贈を続けてきた。一時は35、6人のお年寄りが作業にあたった。その後、材料が足りなくなり、旅館などから古くなった浴衣を譲り受けるようになった。贈られた学校の児童たちからお礼状が届くのが楽しみだった。しかし、目が悪くなって細かな針仕事ができるお年寄りが一人だけとなり、材料も手に入りにくくなったため、40回目をきりに最後の寄贈と決めた。市教委の坂根章教育長が同園を訪問し、これまで縫ってきた藤村静子さん(102)、刀称ハルさん(91)、金谷きみ子さん(88)、島田ゆきさん(87)、川端ちゑ子さん(79)と面会し、ぞうきんを受けるとともに、感謝状を贈った。藤村さんらは「子供たちに喜んでもらおうと思って縫いました」、この1年間1人で縫ってきた島田さんは「昔は夜なべをして針仕事をしました。寄贈できなくなりさびしいです」と話していた。
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