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浮島丸殉難者を追悼する会 掲示板建て替えと像の補修、支援呼びかけ【舞鶴】

浮島丸殉難者を追悼する会 掲示板建て替えと像の補修、支援呼びかけ【舞鶴】

投稿日時:2004年11月12日(金)

ひびから雨水が入りセメントが溶け出した台座

 戦後直後に舞鶴湾で起きた浮島丸事件の犠牲者を追悼する「浮島丸殉難者を追悼する会」(野田幹夫会長)は、下佐波賀の殉難の碑公園に立つ事件を説明をする掲示板の建て替えと、追悼の碑の像と台座の補修をすることを決めた。台風による強風で掲示板が倒れ、像も長年の風雨でひびが入るなどの修理が必要となった。戦後60周年の来年は記念事業も控えており、整備を図ることにした。その費用約25万円がかかるが、市民の支援を呼びかけている。青森県下北半島から朝鮮人労働者らを乗せた浮島丸が1945年8月24日、朝鮮半島の釜山に向かう途中に寄港した舞鶴湾で謎の爆沈をし、549人が亡くなった。その後、犠牲者を追悼しようと、市民たちが54年に第1回追悼集会を開催。78年には市民からの募金をもとに追悼の碑が建立された。事件の背景などを記した木製の掲示板(高さ1.5メートル)は、碑の完成と同時に作り、約10年前に建て替えた。多くの人が熱心に掲示板を読む姿が見られた。しかし、9月の台風20号で足元から折れて倒れ、その後修復したが続く台風で再び壊れた。また、合成樹脂製の像も完成から26年が経過。寒暖によって像が伸縮して入ったひびから雨水がセメント製の台座に流れ、セメントが溶けだすのが目立つようになってきた。これまで像表面を塗り重ねることはしたが、修理は完成後初めてとなる。像製作者の余江勝彦さんは「像本体は丈夫だがひびを埋める必要が迫ってきた。来年春以降にかかれれば」という。補修には約25万円の費用がかかる。追悼集会を主催する同会は会員の会費だけで運営しており、その費用を負担する余裕がない。来年は60周年の記念事業も控えている。そのため会員や市民に費用の支援の協力を求めている。募金の集計は第1次が12月末、第2次が来年3月末。
【問い合わせ】電話62・2374、同会事務局。募金の受け付けは郵便振替番号01030―7―59465 浮島丸殉難者を追悼する会。

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