最高の品質と太鼓判 当地の竹が高級防具に
投稿日時:2020年11月27日(金)
放置竹林問題に取り組む「まいづる竹林整備・竹活用ネットワーク協議会」が10月28日、持続可能な社会の実現に向けて活動する「teamさすてぃなぶる」のメンバーと共に竹材の切り出しを行った。伐採は、姫路市の武道用品総合メーカーである株式会社ヒロヤからの依頼により実施。野村寺産の竹の品質にほれ込こんだという同社は4年前から、当地の竹材を剣道の防具製作に使用。胴防具には主に竹胴・ヤマト胴・ファイバー胴の3種類があるが、最も高級なものが竹胴であり、牛革に竹を貼り漆で仕上げるという。当日は同社から3人が現地に入り、竹林の中から特に良い素材を選定し、長さ約8mに伐採。手伝いに参加した会員らは、ふもとまでの運搬を行った。同社の廣野剛社長は「舞鶴産の竹は、太くて真っ直ぐに伸びているのが特徴。肉厚でありながら柔らかいので、加工しやすく胴の材料として最高の品質」と太鼓判を押していた。舞鶴市内には約1300haと府内で最大規模の竹林面積があるが、山の持ち主の高齢化などで手入れがされず里山まで拡大している。こうした放置竹林を整備しようと、森林組合や行政などが連携して設立された同協議会は、設立から6年目。徐々に手を広げてきた活動内容は多岐にわたる。自治会への出張講座や、学校教育活動への協力、また昨年度からはメンマ作りに取り組むなど竹の活用促進に尽力している。そうした実績が評価され、同協議会は「まいづる環境市民賞2020」を受賞した。社会構造が急激に変化し続ける昨今、森林面積が多い我が国では、里山をどう守るかが重要な命題となっている。同協議会の奮闘が、大きなともし火となっていくことを期待したい。
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