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祭り子ら「吉原の太刀振」激しい稽古積む 朝代神社祭礼で4年に1度、11月3日奉納【舞鶴】

祭り子ら「吉原の太刀振」激しい稽古積む 朝代神社祭礼で4年に1度、11月3日奉納【舞鶴】

投稿日時:2005年09月13日(火)

大人たちから指導を受け、小太刀を演じる小学生たち

 市の指定文化財と府の登録無形民俗文化財となっている「吉原の太刀振(たちふり)」が、11月3日の朝代神社の祭礼で奉納される。地元の幼児から成人までの男子の祭り子が2人1組となって、大薙刀や小太刀などの8つの型を演じる。連日、吉原太刀振保存会(嶋田勉会長)の大人たちから手取り足取りの指導を受け、息の合った型を身につけようと、激しい稽古を積んでいる。吉原の太刀振の由来は、田辺城主細川藤孝が田辺籠城戦で西軍に包囲された際、女性や子供たちまでが奮戦して、功のあった吉原の漁民に許した武道の型を伝えたものとされる。享保20年(1735)成立の「丹後国加佐郡旧語集」の中にも記述がある。4年に1度の奉納で、戦後は1954年(昭和29年)に第1回の奉納があり、今年は12回目という。幼児2人による露払い、青年2人による激しい動きを見せる大薙刀、刀を手に切り結び、小姓の奮戦のさまを表した野太刀、太刀と棍棒を手に激しい立ち回りを見せる前・後関棒など8つの型がある。元々は真剣を使用し、厳しい稽古が求められた。以前は東吉原だけで演じていたが、少子化で今では西吉原も一緒に取り組んでいる。園児や小・中・高校生、成人の男子が先月から週3回の夜、吉原小学校体育館で稽古を開始。それぞの型に分かれ、演じた体験のある大人たちが付きっ切りとなり、「顔を見て、声を出して」「相手に遠慮せずに」とアドバイスした。演者(祭り子)たちは汗をびっしょりかきながら、真剣な表情で相手に向かい、棒をかち合わせる音を響かせていた。間抜を演じる海洋高校3年の川崎洋平さん(17)=東吉原=は「間抜はゆっくりと速く演じるところがあり、息を合わせるのが難しい。祭礼までに見せ場のハゼつりの型を完成させたい」と話していた。10月末まで練習を続ける。

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