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舞鶴高専の新シンボル、時を告げる 4学科の学生たちが時計台を共同製作【舞鶴】

舞鶴高専の新シンボル、時を告げる 4学科の学生たちが時計台を共同製作【舞鶴】

投稿日時:2006年11月21日(火)

共同製作し学校の中庭に設置した時計台とプロジェクトの中心になった学生たち

 舞鶴高専(小野紘一校長)の4学科の学生たちが協力して、約5カ月かけ時計台を製作、このほど白屋の同校中庭に設置した。強度計算や図面作成、金属加工などの作業を分担し、異なる専門分野を活かした共同作品の第1号。高さの違う31本の鋼管のポールが並ぶ芸術的なデザインで、3方向に3つの時計を接合させ、電源は太陽電池を利用した。学校の新しいシンボルとして、時を告げている。  小野校長が高専祭に向け、工学の専門性を活かして、記念になる作品を自らの手で作ってはと学生に提案。それを受け4学科の学生たちのプロジェクトチームが、5月から検討を重ね、後々まで残り役立つものをと、時計台を一番目につきやすい中庭に置くことにした。高専祭のテーマ「LINK」を念頭にしたデザイン案が多数出たが、学校で作業が可能なものに絞り、最終案を決定した。  建設システム工学科が風や地震などの条件を考慮した強度計算、機械工学科が鋼管の切断や溶接などの加工、電子制御工学科と電気情報工学科がソーラーパネルからバッテリーを経て時計につなぐ回路の組み立てなどを担当。他分野の学生と共同製作する経験がなかったため、戸惑いながら話し合いを進めた。  中庭の中心の直径2.5メートルの円形の花壇跡地に、高さ2~3メートルの鋼管のポール(直径29センチ)を立てた。ポールを固定する基礎部分にもテーマを表現する工夫を見せ、4つの円で2層の鉄筋を組み、コンクリートを流し込んだ。鋼管そのものの重さで傾き、真っ直ぐ立てるのに苦労した。  続いて、ポールをシルバーの油性ペンキで塗装。「4学科合同プロジェクト」と記したプレートを立て完成させた。太陽電池で発電した電気をバッテリーに充電して夜間でも時計は動く。総勢約40人の学生らが作業に取り組み、今月(11月)4、5日の高専祭で披露した。材料費の35万円の費用で仕上げた。  プロジェクトの代表を務めた建設システム工学科5年の熊谷将吾さん(20)は「5年間の高専生活で初めてモノをみんなで作ることができ、モノ作りの楽しさとエンジニアの醍醐味を実感できた。また、授業で学んだ成果を試す実習の機会にもなった」と完成を喜んでいる。

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