不登校児童・生徒の「聖母の小さな学校」 中国北京・大連への学習旅行へ【舞鶴】
投稿日時:2007年01月19日(金)
不登校の児童・生徒のための民間教育施設「聖母の小さな学校」(上安)が、勉強の意欲を伸ばし国際交流の機会にしようと、中国の北京と大連への学習旅行を計画している。大連市と友好都市である舞鶴市の協力も得て、中国語教室の講師の派遣を受け会話を学んでいる。生徒たちは昨年4月から進める準備の中で、少しずつ自信をつけてきた。2月27日から3月3日の日程で、ホームステイ体験や中学生らと交流する予定。 元中・高校教諭の梅澤秀明さんと良子さん夫妻が1989年に開設した。不登校の子供たちの成長と自己実現を援助しようと、宗教法人や団体、多くの市民らがボランティアで授業を手伝ったり、募金を贈るなど協力する。これまでに約200人が通い、現在は中学生2人、高校生6人が在籍している。 昨年1月に中国語の授業を受けた際、生徒の中から異文化への興味が生まれた。人前に出るのが苦手な生徒たちだが、夢の実現に向けて活動の意欲を引き出そうと、初めて中国への学習旅行を計画。文部科学省から研究委託を受ける「不登校への対応におけるNPO等の活用に関する実践研究事業」も活用し、費用の一部の補助を受ける。 昨春からの事前学習として、大連市から来た舞鶴市国際交流員の包楽(ホウ・ラク)さんと市職員から、月2回中国語の基本的な会話を教わったり、他の講師から中国の文化や料理づくり、太極拳のほか、日本の文化を紹介しようと茶道なども学ぶ。 16歳~19歳の生徒2、3人が参加を考えており、梅澤夫妻も同行する。万里の長城や戦争記念館、大連での中学生との交流などを予定している。大連市でのホームステイ先や交流する中学校との調整などで、市の協力を受けている。 1月17日には包さんから中国の旧正月の風習やトイレの尋ね方、数字の数え方などを教わった。生徒たちは「人前で話すことに少し慣れた」とし、旅行に向けて「万里の長城や中国料理に関心がある」「中国と日本の市民との生活の違いを見たい」と話していた。包さんは「上達が早く一緒に勉強していて楽しい。貴重な体験となるのでがんばって」と励ます。 一緒に同行したい中高校生の参加も歓迎する。
【問い合わせ】電話77・0579、同校。
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