燃やせ モノづくり愛~ポリテク生徒ら ゼロハンカーの大会に出場
投稿日時:2021年02月23日(火)
近畿職業能力開発大学校京都校の生産技術科で学ぶ生徒らが、50ccのエンジンを搭載した「ゼロハンカー」を完成させて、走行能力などを競う大会への出場を決めた。モノづくりに情熱を燃やす若者たちの舞台は、 2月27、28日の両日、広島県府中市で幕を開ける。
福山大学工学部が運営する「全日本EV&ゼロハンカーレース in 府中」は、今年で12回目を迎える。深刻な社会問題である近年の「理科離れ」や「工作離れ」によって、優秀な工学的技術者の減少が危惧される中、モノづくりの楽しさ素晴らしさを体験する機会を提供し、産業の発展・振興に資する人材を育成していくことを目的としている。大会への出場には車両規定と仕様を満たす必要があるが、同京都校の昨年の挑戦は、車両の未完成により出場には至らなかった。その原因となったのは、エンジン設置スペースの不足やハンドルが重いことなどだったが、今年は昨年度の製作物をもとに改良。完成へとこぎつけた。昨年4月から始まった挑戦を見守り続けた教員の神川謙一さん(41)と山本衡さん(30)は、「入学時に機械のことが全く分からなかった生徒が、勉強と研究を重ねて完成させてくれた。その成長が本当にうれしい」と目を細めた。
【団結したチームで】
レースは、直線50mのタイムを競うものと、S字コーナーもあるコースのベストラップを競うもの2種類。とりわけコースを2周走るレースについては、運転技術が求められる。同校2年生の5人で構成されるチームのドライバーを務めるのは、リーダーの西田祈平さん(20)。幼いころからモノづくりに興味があったという綾部市出身の西田さんは、「出場するからには優勝を狙っていきたい」と話し、「レース漫画を読んでイメージを高めている」とメンバーたちの笑いを誘っていた。8ヵ月にも及んだ製作期間の中で、チームの団結は強くなった。紅一点の宮之原帆伽さん(20)は、鹿児島県から舞鶴へ。滋賀県長浜市出身の塩田涼さん(20)、綾部市出身の四方快さん(22)、唯一の市内出身者である佐藤稜太さん(19)と、5人のメンバーは全国各地から集まった。しかし、育った環境は違えども、全員の共通項は「モノづくり愛」だ。最年長の四方さんが「とても幅広い学びを得ることが出来た2年間だった」と振り返ると、全員に共感の輪が広がっていた。春には就職や進学、それぞれの道へ歩み始める5人。最初で最後となる今回のレースは、学生生活の集大成だ。学生の部でエントリーした参加チームが全て、学校名をチーム名として登録する中、同校は「かまぼこ」というチーム名で出場する。「少しでも舞鶴のPRが出来ればうれしい」と話す西田さんらが、大会で青春を燃焼させられるよう祈りたい。
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