足を崩して楽な姿勢でお茶を楽しんで! 裏千家師範の山口さんが試みの茶会【舞鶴】
投稿日時:2007年05月29日(火)
正座をしなくても、椅子に腰をかけたり足を崩して座ったままで、お茶を楽しんでもらう試みの茶会が26日、北田辺の西公民館和室で開かれた。裏千家師範の山口宗裕さん(58)=倉谷=が主催した。いつもの自宅での稽古を飛び出し、呼びかけに応じたお茶の好きな市民たちも来席し、リラックスした姿勢で薄茶を味わった。山口さんは今後もこうした作法を広め、正座が苦手で敬遠していた人にも茶道の魅力を知ってもらいたいとする。 山口さんは自宅の教室で茶道を指導したり、余内小学校で20年間、子供たちにも教えている。茶道は長時間正座をするが、山口さん自身も次第に足が痛く正座が苦しくなってきたり、正座を嫌って茶道離れする若者や男性も多いことから、正座をせずとも楽しめる茶会をとの思いを温めていた。 裏千家では11代目の玄玄斎氏が明治5年の京都万博で、正座経験のない海外のお客をもてなすために、テーブルのような点茶盤と椅子を使った「立札(りゅうれい)式」を考案した。最近でも16世家元の忘坐斎氏が、男性ならあぐらをかくなど足を崩しての「座礼(ざれい)式」の作法の普及を呼びかけている。 初の試みでは自宅の教室から西公民館に場所を移し、椅子を並べた立札式と足を崩して座る座礼式の2席を準備。この作法を知ってもらおうと生徒たちだけなく、市民にも事前に来席を呼びかけた。さっそく訪れた女性グループの4人が座礼式の席で足を崩して、山口さんの点てた薄茶で一服した。 山口さんは「こうした作法ですと足が痛い人でも楽しめますし、初心者にもとっつきやすい。ハードルを低くして茶道の良さを知ってもらうきっかけにしたい」と話す。今後も月1回程度開く予定。
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