松尾寺の木造金剛力士立像2体 市指定文化財、京都市で解体修理へ【舞鶴】
投稿日時:2007年10月12日(金)
西国29番札所、松尾寺(松尾心空住職)仁王門に安置されている市指定文化財の木造金剛力士立像2体が解体修理されることになり、10月9日、魂を抜く儀式が営まれた後、京都市の美術院国宝修理所(京都国立博物館内)へ搬送された。2体の内、最初に阿形像が修復され、来年10月からの開山1300年に合わせて1体が戻る予定。 仁王像として知られる阿形像(高さ228.5センチ)と吽形像(高さ229センチ)は、寄木造りで鎌倉時代の製作と見られている。国指定重要文化財となる多禰寺の仁王像に比べても遜色がないとされる。江戸中期ごろに一度修復されたらしいが、阿形像の面に大きな干割れが入るなど風化が進んできたため、2体の修復保存が急務となった。 この日は搬送の前に、松尾住職らが読経をあげ作業の安全を祈り、集まった関係者と参拝者らに「しばしの別れに言い尽くせぬ思いがあります」とあいさつした。この後、同修理所職員らが仁王像に晒をぐるぐるに巻いて、仁王門から下ろし運び出した。今後は全て解体し江戸期の修復の際の彩色を落とし、腐った部材を取り替えるなどする。阿形像を来年十月までに戻し、再来年に阿形像の修復を終える。
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