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神崎海水浴場に不思議な泡「波の花」 台風18号の強風がもたらし大量の漂着ごみも【舞鶴】

神崎海水浴場に不思議な泡「波の花」 台風18号の強風がもたらし大量の漂着ごみも【舞鶴】

投稿日時:2009年10月20日(火)

 舞鶴でも強風が吹いた台風18号が通過した8日、神崎海水浴場では珍しい波の花と呼ばれる大量の泡が砂浜に打ち上げられた。普通は冬の荒波の岩場で起きる現象だが、突如湧きだした一日限りの不思議な泡を地元の人たちが写真に収めるなどいまも話題にしている。一方、大雨と強風は2004年の台風23号以来となる大量の漂着ごみを浜辺に残し、住民たちを悩ませている。波消しブロックに砕けた高い波が泡立ち、強風と波で東西に長い海水浴場の中央部の約150メートルの砂浜に集中して吹き溜まっていた。10月8日午前8時ごろ、屋外に出た西神崎の倉内總輔(そうすけ)さん(78)は、白いものが風で舞っているのを見て、砂浜に出ると一面泡立っている様子に驚きカメラで撮影した。波の花は海中の植物プランクトンや海藻が岸辺に集まり、それらのゼラチン質が海水に粘りを加え、強風と波でかき混ぜられ、岩場に打ちつけられることで起きる現象。波の荒い能登半島では冬の風物詩に。輪島市の中学生の調べでは、風速7メートル以上、気温4度以下が発生条件とされる。気象庁によると、舞鶴は8日に最大風速18.5メートルを記録した。舞鶴湾内でも海藻の繁殖が活発になる冬場の岩場で、規模の小さな波の花は見られるが、この時期、しかも砂浜で起きるのは珍しく、神崎地区のお年寄りたちも初めて見たとびっくり。倉内さんは「川の水が混じっているのか、真っ白ではなくカフェオーレのような色。舐めると泥の味がしましたが、とてもきれいだった。翌日にはなくなっていた」と話す。京都大学舞鶴水産実験所は「神崎で波の花が起きるとは聞いたことがない。大量のプランクトンが増水した由良川から流れ込むなど、発生条件ができたのではないか」とする。波の花は一日で消えたが、漂着ごみは残ったまま。水かさが増した由良川や海などから植物の枯れ枝、流木、ペットボトル、ポリ容器、タイヤなどが主に河口東側一帯の砂浜に打ち上げられた。波打ち際には高さ約50センチも枯れ枝が積み重なり、ごみの垣根のような場所も見られる。ペットボトルなどを拾い集めている住民もいるが、「とても人の手で片づけられる量ではない」と、地元では台風23号以来の漂着ごみに頭を痛めている。

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