今年8月に亡くなった楯さんを偲び 12月2日から「キラキラ輝く命の絵手紙展」【舞鶴】
投稿日時:2009年11月24日(火)
今年8月に66歳で亡くなった日本絵手紙協会公認講師の楯洋恵(ひろえ)さん=余部上=を偲ぼうと、ともに絵手紙を楽しんできた友人と指導者たちが、追悼展の準備に取り組んでいる。楯さんは次々と送った多数の絵手紙に、がんの治療を受けながらも前向きに生きる姿を、力強い絵と言葉で表現し周囲の人を元気づけた。交流する人たちが楯さんからの絵手紙を寄せ、12月2日から桃山町のカフェハナノキで「キラキラ輝く命の絵手紙展」を開く。2005年、近所の小原清子さんに誘われ、南公民館の講座に出掛けたのが絵手紙との出会い。指導する公認講師の北川節代さん=丸山口町=の勧めで、2人は講師の資格の取得を目指し、2年前から大阪市の教室へ1カ月に1度通い、西日本各地から来る愛好者たちと学び、絵手紙の交流も広がった。そんな中、がんが見つかり病院に入院をし、退院後も抗がん剤治療を受ける日々を過ごす。しかし、明るい性格も相まって周囲に弱音をはかず、講師の夢を叶えようと生き甲斐に打ち込み、生きる喜びとエネルギー溢れる絵手紙を描いた。入院中も絵筆を握り同じ病の患者たちを励まし、教わった患者の中には退院後やり取りをする人も。今年4月2人は念願の資格を取り、自宅で教え始めた矢先に亡くなった。残された多くの絵手紙を見てほしいと、小原さんと仲間たちが追悼展を企画、市内はじめ四国や岡山などの交流者たちが楯さんから送られたハガキなどの絵手紙約500点を寄せた。治療を受けた舞鶴医療センターに展示されているものも借りた。どれも力強い線と言葉で深い印象を与えている。生命力を感じさせる赤いニンジンの絵に「今やりたいこと一生けんめい」、冬に咲くスイセンの花の絵には「元気だよってさけんで見る」、赤れんがのトンネルの絵に「トンネルのむこうに夢が見える」と言葉を添える。巻紙には絵手紙の楽しさの長文も綴った。北川さんは「言葉が湧き出るようで、4年間にこれだけの枚数を描くことはまれなことです。病気になってからの絵手紙には、1日1日精一杯生きる想いが伝わり元気をもらいます。楯さんの絵手紙から何かを感じてもらえれば」と偲んでいる。小原さんは「楯さんの絵手紙は、言葉にとても魅力があり色彩も鮮やかです。いつかは自分で個展をやりたかったのでは。天国で『恥ずかしい』と言っているかもしれません」と話し、楯さんの想いを継いで絵手紙の輪を広げている。展示は12月6日まで。午前10時~午後7時(最終日は午後5時)。会場のハナノキ(電話62・1930)はウィズビル2階。
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