持続可能な社会の実現へ~京都の木の家づくり表彰事業
投稿日時:2021年04月30日(金)
京都府産木材利用推進協議会が主催する「令和2年度 京都の木の家づくり表彰事業」で、市内事業者3社が表彰を受けた。「持続可能な社会の実現」に向けた多様な取り組みが数多く展開される中、先進的な当地の事業者にスポットライトが当たった。
事業を主催する同協議会は、府が制定した京都府産木材認証制度に基づき、府知事により認定・登録された府内産木材を供給する「取扱事業体」と同木材を使って建築に取り組む「緑の事業体」で組織する団体。地域の木材を使った木造建築は森林資源の循環利用に役立つほか、地域振興にもつながる。また、近くの森林で育った木材を使うことで輸送による二酸化炭素排出を減らし、地球温暖化を防ぐ役割も果たすなど、時代の求める方向性に合致している。そうしたことを背景に、同協議会では2019年から表彰事業を開始。今回は受賞した14点の建築のうち、3点が市内業者という結果となった。最優秀賞・知事賞に輝いたのは、大滝工務店(南田辺)が応募した「KAN,MA」。京都府産木材を生かして丁寧に設計され、登り梁を用いた開放感のある空間を実現し、居心地の良い建築のモデルとして高く評価された。また、林田工務店=倉谷=と塩見工務店=南田辺=が奨励賞に選出された。同事業の審査委員長を務めた京都大学名誉教授の高田光雄氏は「今後、京都府産木材をより一層上手く使いこなし、地域環境や生活文化など、京の木の文化を継承発展させる優れた建築が府内全域に浸透していくことを期待したい」と述べた。大滝工務店の大滝雄介社長は「私たちの取り組みが評価されて大変うれしい。今後も、建築を通じて木の良さを感じて頂ける空間づくりにまい進したい。また、出来るだけ地元のものを使って環境負荷の低減にも取り組み、府の林業発展に貢献できればと思う」と話した。
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