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アジア初のMSC認証受けた熊谷さん(府機船底曳網漁業連) ズワイガニとアカガレイの資源保護を全国大会で発表【舞鶴】

アジア初のMSC認証受けた熊谷さん(府機船底曳網漁業連) ズワイガニとアカガレイの資源保護を全国大会で発表【舞鶴】

投稿日時:2010年03月05日(金)

全国大会で取り組みを発表する熊谷譲さん

 京都府機船底曳網漁業連合会の熊谷譲さん(29)=円満寺=が、アジアで初のMSC認証を受けたズワイガニとアカガレイの資源保護の取り組みを、3月8日東京都内で開かれる全国大会で発表する。京都府の青壮年・女性漁業者の交流大会で府知事賞を受賞し代表に選ばれた。17歳から父と船に乗る熊谷さんは、水ガニの漁獲禁止など、地方の小さな底曳漁業グループが世界的に評価を受けた実践を知ってほしいとしている。舞鶴や網野などの底曳漁業者15人で組織する同連合会は、ズワイガニなどの乱獲で漁獲量が減少したことから、資源を守る漁業へと転換。操業禁止区域の設定▽ズワイガニなどは網の外へ出るよう拡大した網目の導入などを進め、徐々に資源は回復している。イギリスのNPO法人海洋管理協議会(MSC)が持続可能で環境に配慮した漁業に対して与える認証を、2008年に取得した。父の洋二郎さん(61)の仕事をする姿を見て、幼稚園のころから漁師を目指していたという熊谷さんは、父が船長を務める「大和丸」に乗って底曳漁業に従事する。発表では、水ガニ(脱皮した直後のオスのズワイガニ)について、08年度漁期から仲買業者の理解を得て漁獲の全面禁止を決定し、続いて隣接県の入会漁船へも協力を依頼したが、当初猛反発を受けながら粘り強く説得し協力を得た経緯を述べた。さらに、カニ類でのMSC認証は今回のズワイガニが世界で初めてだったことから、取得後は米国、フランスなどの業者から取り引きの申し入れがあるなど、反響の大きさに驚いたほか、船上での選別や市場への出荷作業で鮮度維持に対する意識が高くなったとする。熊谷さんは「大変な役を引き受けたとプレッシャーを感じていますが、MSC認証の取り組みをアピールしたい」と話している。

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