憧れの「書の甲子園」国際高校生選抜書展で入選 見事な筆さばき、東高書道部の武田さんと玉置さん【舞鶴】
投稿日時:2010年03月05日(金)
「書の甲子園」として知られる第18回国際高校生選抜書展(毎日新聞社など主催)で、東舞鶴高校書道部の3年、武田愛美さん(18)=野原=と、同1年の玉置悠衣さん(16)=森=が、入選を果たした。武田さんは空海の「灌頂暦名(かんちょうれきめい)」を、玉置さんは王羲之(ぎし)の「蘭亭序(らんていじょ)」を題材に挑み、見事な筆さばきの作品(縦130センチ、横70センチ)に仕上げた。同書展には国内の高校から過去最高の875校の1万4722点、海外部門は23カ国・地域から378点の応募があり、入賞・入選の2000点が選ばれた。書に親しむ高校生にとっては最も大きな舞台でレベルも高い。2月に大阪市内の会場で展示され、このほど作品が戻ってきた。「灌頂暦名」は空海が、僧侶と寺院の名前を列記した覚書で、国宝に指定されている行草体の書。書道部部長も務めた武田さんは、テーマを自分で選び納得いくまで練習することができた。「書体に特徴があり興味を引かれました。憧れの書の甲子園に入選できびっくりしました」と喜び、3月1日に卒業した。「蘭亭序」は、「書聖」と言われる王羲之が、詩集の序文として書いたもので、行書の手本として伝えられている。玉置さんは324文字の全文字を手本に写し書く全臨(ぜんりん)に挑戦。紺紙に金箔をにかわで溶いた金泥で書いた。「多くの文字と行を揃えるのが難しかった。入選できれうれしい。次は入賞を目指したい」と次回に意欲を見せている。同部顧問の前田智講師は「武田さんは穏やかで優しい雰囲気の魅力的な字になっている。玉置さんは基本がしっかりしており、難しい課題に応えた作品になった」と話している。
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