5月7日、市民会館 被災地から緊急メッセージ 宮城県名取市の医師、桑山さん 避難所で移動診療行う 世界の紛争地の支援活動伝えるライブで【舞鶴】
投稿日時:2011年04月19日(火)
東日本大震災で被害を受けた宮城県名取市で開業する心療内科医師の桑山紀彦さんが5月7日、舞鶴市北田辺の市民会館で被災地からの緊急メッセージを伝える。世界の紛争地で医療支援活動を続け、困難に負けずに生きる子供たちの輝きを歌と映像で紹介するライブ「地球のステージ2」を行うためだが、被災地の避難所で移動診療を行い、被災者の心のケアに取り組んでいる体験から、被災地のいまを知ってほしいと強い思いで来鶴する。 桑山さんは、湾岸戦争直後のイラク、イスラエル軍の空爆が続くパレスチナなどで、心に傷を負った人たちのケアを中心に、1989年から支援を始め、02年にNPO法人地球のステージを設立し活動を続ける。一方、宮城のクリニックで診療活動をしながら、現地で撮影した映像とメッセージを込めた自作の歌によるライブを全国各地で開き、紛争や貧困の中でも、明るくたくましく生きる人々の姿を紹介している。 今回の震災で名取市にも津波が襲い、900人近い人が亡くなり、約1,000人が行方不明に。桑山さんのクリニックも被災したが倒壊や水没は免れ、翌日から診療を再開し24時間態勢で患者を受け入れる。津波で息子を亡くし自分を責める母親に、寄り添って話を聞き、避難所の巡回診療に取り組み、サッカー大会を開いて子供たちの心と体をほぐしている。 4月12日のブログに桑山さんは記す。おなかに赤ちゃんがいる女性が津波で夫を亡くし、半狂乱で号泣する。この女性を前に、波に消えた友人や患者たちの姿が次々と浮かぶ。何度も何度も泣いたのに、またとめどなく涙が流れる。かけるべき適切な言葉が見つからず、カウンセリングの技術は吹き飛んだ。彼女を抱きしめて一緒に泣くしかできなかった。「医者失格。でも、もう一緒に泣くしかない」と心の底から思った。 舞鶴での開催は、リサイクルブティック経営の橋本希久子さんが呼びかけ実行委員会を組織し、多くの市民や団体などが協力。公演は1~5部のシリーズで、昨年東ティモールなどの様子を紹介する1部を開いた。今回その続編の2部。カンボジア難民キャンプなどの支援活動などを語る。震災前に開催が決まっていたが、震災で延期も検討する中、桑山さんが被災地の状況を発信したいと望んだ。 午後6時半開演。公演の収益金の一部、会場での募金は被災地や紛争地での支援活動に寄付する。入場料は前売り1,000円(当日200円増し)、学生は半額。託児もする(無料、要予約)。市民会館などでチケットを販売中。
【問い合わせ】電話090・5665・1902、橋本さん
また、5月7日午後1時からは日星高校にも桑山さんが来校し、被災地からのメッセージとシリーズ1部を行う。生徒・保護者以外でも来場できるが、参加費1,000円が必要(当日学校で受け付ける)。
電話75・0452、日星高。
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