特産の松尾ゴボウ守ろう 松尾、杉山、京大のグループ オーナー制で地元農家と共同作業 高齢化進み作り手減る オーナー募集、4月17日種蒔き【舞鶴】
投稿日時:2011年04月05日(火)
青葉山麓の松尾地区の特産品となっている松尾ゴボウを守ろうと、松尾と杉山地区、京都大学が中心となったグループが、松尾ゴボウの栽培体験をするオーナー制度を始める。地域の過疎と生産者の高齢化で作業が大きな負担となっているおり、人気の産品だが次第に作り手と作付面積が減りいまや希少品。地元農家と種蒔きから収穫まで共同作業で取り組んでくれるオーナーを募集している。 松尾ゴボウは香りが良くやわらかい。火山灰を含む土から村人たちが苦労して小石などを取り除き、栽培に適した農地へと耕してきたことで、太くて真っ直ぐに伸びるゴボウができるようになった。1960年代には当時のほぼ集落全戸(23戸)が約50アールで約5トンを生産、出荷していた。 93年ごろから集落を出る人が増え、現在は16戸、27人で65歳以上は約7割。生産量は減少する一方、人気は変わらず、電話での注文や直売所などで販売するだけで、すぐ売り切れなかなか入手できない。 また、松尾の活性化を目指し、住民と京都大学大学院農村計画研究室で08年、「松尾集落ふるさと共援組織」を作り、作業を省力化する試験栽培、収穫体験会を行った。 作業は春の土起こしと秋の収穫で畑を深く掘らなければならず、高齢の農家には重労働だ。昨年は5戸が約6アールで栽培、今年は3戸が約3アールでしか作れない見込み。そのため同共援隊の活動を発展させて守ろうと、隣接する杉山も加わり「青葉山ふるさと連携共援隊」(松岡良啓代表)を発足。府と市も協力する。 オーナー制度は、地元農家と契約した参加者が種蒔き、草取り、収穫を体験し、収穫物と加工品は持ち帰れる。杉山で活動するNPO法人「名水の里杉山」とも連携し、パン窯でゴボウピザづくりもできればとする。初回の種蒔きは4月17日。 栽培を続ける谷義雄さん(69)は「住民だけでは松尾ゴボウの栽培を続けるのが難しい。せっかく伝えてきた味を残していくためにも、町の人たちの力をお借りしたい」と話す。 募集定員は20組(先着順)。参加費1組2,000円。申し込みは同11日までに名前、住所、連絡先、人数を明記し、府中丹広域振興局地域づくり推進室(FAX62・2859、メールk-nakajima00@pref.kyoto.lg.jp)。
【問い合わせ】電話62・2505、同推進室
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