パイオニアの足跡伝える 舞鶴出身の菅谷さん ロス五輪水泳女子に出場 市政記念館に展示コーナー【舞鶴】
投稿日時:2012年07月31日(火)
1932(昭和7)年のロサンゼルスオリンピックで、水泳女子に出場した舞鶴出身の菅谷(旧姓・松澤)初穂さんの功績を紹介するコーナーが、北吸の市政記念館2階に開設された。写真やゆかりの品々で足跡を振り返ることができる。7月26日のオープン式には菅谷さんの3人の娘や、母校である新舞鶴小学校の児童たちも訪れた。 菅谷さんは新舞鶴尋常高等小学校(現・新舞鶴小)と舞鶴高等女学校(現・城北中)で学んだ。18歳でロス五輪の自由形100メートルに出場、初参加の日本女子水泳陣の主将も務めた。ベルリン五輪ではコーチとして、前畑秀子選手の金メダル獲得をサポート。晩年は在住した西宮市で水泳グループを作り、昨年1月に96歳で亡くなった。 同館2階にある舞鶴出身のベルリン五輪のメダリスト、大江季雄選手のコーナー横に、市が新たに展示スペースを設置。与保呂川(新川)で遊ぶ少女時代の写真、ロス五輪出場にエールを送る寄せ書き、前畑選手からのハガキ、菅谷さんへ送った新舞鶴小と明倫小の児童たちの作文など、家族から提供された39点が並ぶ。 開設式では長女の菅谷典子さん(71)=西宮市=が「きっと母も喜んでくれていると思います」とお礼を述べ、多々見良三市長らがテープカット。コーナー開設に尽力した舞鶴出身の版画家、田主誠さん=茨木市=も、菅谷さんと大江さんを偲んだ作文を朗読した。 3女の辻礼子さん(65)=芦屋市=と4女の岡智子さん(62)=豊中市=は「母は舞鶴がとても好きで、亡くなる前にも行きたいと言っていました」と話している。 展示は今年12月末まで。
写真=展示資料と開設式に訪れた菅谷さんの娘たち
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