炭と液で竹を有効利用 池姫竹炭組合 池ノ内下の有志が地域で継続 土窯で2週間焼き 加工まで【舞鶴】
投稿日時:2013年04月02日(火)
池ノ内下で竹の有効利用の活動を行う「池姫竹炭組合」が、伐採した竹を土窯で焼いて竹炭と竹酢(ちくさく)液を作っている。平成13年から行っており、現在は60歳以上の組合員6人が年間を通して集まり、同地区の山で刈った竹を割って乾燥させ、約2週間かけて窯で焼き、炭を取り出して粉砕や加工を行っている。
竹炭作りの経験を持つ組合員の井上孝空(こうくう)さん(65)が、池ノ内下の住民たちから共同作業を持ち掛けられたのが始まり。2年間休止していたが、新たな組合員も加わり今年から再開。先月19日に今年3度目の窯入れを行い、1日に竹炭を取り出した。
山で2メートルに竹を切り、作業場で1メートルにして電動竹割り機で4~6等分に割り、ある程度の数を縄で結束して乾燥させる。1回の窯入れで約6メートルの竹にして40本分を燃やす。この量で竹炭150キロと竹酢液が60リットル採れる。煙突で煙を冷やしているため煙の中の水滴が落ち、それが竹酢液となる。
窯の温度が上昇すると口を耐火煉瓦で少しずつ狭め、空気調整しながら灰にならないよう燃やすのが難しいという。1週間程で窯の温度が約800~1000度のピークに達し、その後約1週間かけて徐々に温度を下げながら燃やし続け、煙が透明になったら窯に空気を入れていこし、密封して冷ます。井上さんは「炭になった竹は80センチ程に縮んでいる。炭同士が当たった時に高い金属音に似た音がすると良い竹炭」と話す。
取り出した竹炭は、粉砕機で荒さの違う種類に砕く。折って消臭剤などにするものや、荒く砕いたものは家の床下の消臭や湿気取りなどに、少し細かいものは田んぼや畑に蒔いて使う。粉状にしたものはシャンプーやボディーソープに混ぜて使うことができる。
竹酢液の原液は、殺菌や作物の成長促進などに効果がある。美肌効果もあり、お風呂に入れても使える。蒸留をしないと飲むことはできない。
炭と液は、鎌倉市の知り合いなどへ販売しており、舞鶴では北田辺のみずなぎ学園の製品販売所「ビバ」が、袋入り竹炭約300グラムを550円、ペットボトル入り竹酢液500ミリリットルを700円で販売している。
【問い合わせ】電話76・7086、同組合
写真左=冷めた窯から取り出される竹炭
写真右=商品になった竹炭、竹粉、竹酢液
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