引揚記念館 駐留米兵、引揚を記録 寄贈写真を初公開 貴重なカラーも【舞鶴】
投稿日時:2013年06月18日(火)
終戦直後に、舞鶴に駐留した日系2世の米陸軍兵士による引揚者や引揚船の様子を撮影した貴重な写真10点が、平の舞鶴引揚記念館で展示されている。当時としては珍しいカラー写真もあり、初めて公開した。6月30日まで。
撮影者は現在、米国オハイオ州シンシナティ市在住のウォルター・オカ氏(85)。1946年に米陸軍に入隊し日本に赴任。47年4月、舞鶴に配属され49年1月まで滞在した。この間、引揚船内や引揚援護局の様子、舞鶴のまちなどを個人的に撮影し、その数は79枚。内カラー写真は9枚だった。同記念館の存在を友人から知り、写真を寄贈した。
展示されたカラー写真は3枚。援護局内で待機する復員兵たち、五条桟橋で引揚者を待っている米軍兵士たちが写る。白黒では、北桟橋とみられる場所へ降りる復員兵、引揚船の船底で復員兵たちが規則正しく置いた荷物、引揚船内で復員兵の服装をチェックする援護局職員と米軍兵士たちの姿がある。
同記念館は「米軍人が職務ではなく個人的に援護局内を撮影したものは、現時点では確認されておらずとても貴重だ。オカ氏から寄贈された他の写真の公開も検討したい」とする。
今回の企画展には、寄贈されたシベリア抑留などの資料も展示した。モンゴル抑留中に作成された段ボール製の花札、麻袋を作り直し援護局で配布されたリュックなどが紹介されている。
【問い合わせ】電話68・0836、同館
写真左=引揚援護局内で待機する復員兵をとらえたカラー写真
写真右=引揚船内で服装のチェックをする米兵ら
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