「もくよう会」 障害持つ子供の受け皿を 上福井の民家で「もくもくvillage」開設 生活介護と就労支援目的に【舞鶴】
投稿日時:2013年07月05日(金)
心身の発達に遅れを持つ子供たちの高校卒業後の受け皿となる施設を作ろうと、その家族でつくるグループ「もくよう会」(中野和子代表)が中心になって、上福井の民家を活用して、生活介護と就労支援の施設「もくもくvillage」を開設した。しばらく試行的な運営を続け、来年春に舞鶴支援学校高等部の卒業生を受け入れ、本格的に活動をする。
染色体異常や自閉症など様々な障害を持つ子供の母親たちが主となって2002年に同会を結成し、現在は50家族が入会する。家族参加の行事や母親たちの交流会、子供たちの日中の一時預かり事業「もくもくハウス」へと活動を広げている。
子供たちは高校卒業後の進路として、市内の福祉作業所などに入るケースが多いが、どこの施設も定員一杯で、親たちは学校を出た後の社会での居場所づくりを自分たちでしようと、10年前から計画を描いていた。来春には8人が高校を卒業し、施設づくりが急務となった。
上福井の国道175号沿いにオープンした「もくもくvillage」は、木造二階建て。1階にキッチンや和室など6部屋ある。重度の障害者を対象とした生活介護はリハビリや創作活動、音楽療法などをプログラムにする。比較的軽度の人を対象とする就労継続支援B型は、生協商品の仕分けなどの仕事で工賃を受け取るほか、パソコン教室や調理などを内容とする。いまは2人が利用する。
同会の副会長の長水智恵さんと夫の孝治郎さん(43)が運営にあたり、看護師やヘルパーなどの資格を持つ会員5人がスタッフとなる。所長を務める長水孝治郎さんは「子供たち1人1人が、楽しく過ごしやすいと思ってもらえる環境を整えていきたい」と話す。中野代表は「夢だった施設がみんなの力でできあがり本当にうれしい。子供たちに対してきめ細かな対応ができる場になれば」と誕生を喜んでいる。
生活介護と就労支援の定員は各10人。利用は月~土曜の午前10時~午後3時。市内で片道30分程度の地域なら送迎する。利用料などの問い合わせは同施設(電話60・2083)。
写真左=開設した「もくもくvillage」
写真右=お披露目式であいさつする所長の長水さん(左)
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