NHK杯全国放送コンテスト 東・西高校から出場【舞鶴】
投稿日時:2013年07月02日(火)
第60回NHK杯全国高校放送コンテストに、東舞鶴高校放送メディア部がラジオドキュメント部門とテレビドキュメント部門で、西舞鶴高校放送部2年の杉原 幸香さん(16)が、朗読部門で出場する。NHK杯京都府予選会で東高同部がラジオ部門で2位、テレビ部門で3位、杉原さんが5位に入って出場権を得た。 本選は7月22日~25日、東京都内のオリンピックセンターなどで開かれる。
引き揚げを語り、KTRを撮る
東高放送メディア部
ラジオ・テレビドキュメント部門で
市民の歴史と観光を発信
ラジオ・テレビドキュメント部門の課題テーマは「高校生と放送」。東高放送メディア部は、ラジオ部門で引揚記念館を取材し、テレビ部門で北近畿タンゴ鉄道(KTR)の新観光車両「あかまつ・あおまつ」を取りあげた。
ラジオ部門は、部長で3年の植田真優さんら4人が、国際交流都市として舞鶴がさらに発展していくためには、背景にある引き揚げなどの過去の歴史を、これ からは自分たちが語り部として伝えていかなければならないと、7分の音声作品「こちらは平和発信基地~CQCQ、今日も祈りはとどいていますか?~」を制 作した。
作品は、5月に寄港した大型外航クルーズ船「サン・プリンセス」の舞鶴出港時のアナウンスから始まり、引揚記念館のカリオンの鐘の音が流れ、植田さんと 2年の倉橋咲子さんのナレーションで史実を伝えていく。引揚語りの会のシベリア抑留体験者へのインタビューや、引揚記念館で行われたイベントでの抑留地の 丸太切り体験、味がほとんどしない満州のコーリャン粥を食べた感想、引き揚げの絵本の読み聞かせなどで構成されている。
企画、脚本、編集を3年生が担当し、1年生が主に取材を行った。植田さんは「戦争の体験を語れる人が減っている現実を、舞鶴から全国へ向けて発信したい」と話していた。
テレビ部門は、2年の奥森彩加さんら3人が、市民参加の地元密着型で運営を続けるKTRの姿を、新観光車両を通して伝えようと、宮津駅まで「あかまつ・あおまつ」に乗車し、8分の映像作品「KTRでいこう~みんなでつくるよRailway~」を制作した。
作品は、乗客が海を眺められるよう、駅でない場所でも停車する「あかまつ・あおまつ」のサービスの紹介から始まり、KTR職員による内装の説明や乗客へ のインタビュー、由良川橋りょうでのアテンダントの案内などが収録されている。また、海洋高校の生徒が企画した、栗田駅の駅舎に水槽を置いて身近な魚を展 示しているミニ水族館を紹介し、自分たちと同じ高校生も参加して運営を盛り上げていこうとしているKTRの良さを伝えている。
奥森さんが企画、脚本、編集を担当。倉橋さんが撮影と編集、1年の松吉優海さんと一緒にナレーションを担当した。奥森さんは「素材を多く撮ったので、編集が大変でした。日本一の赤字路線ががんばっていることを、全国に広めたい」と話していた。
同クラブは、8月に長崎県で行われる全国高等学校総合文化祭の放送・ビデオメッセージ部門にも、「舞鶴発 金曜日はカレーの日」で出場する。
さだまさしさんの「茨の木」を朗読で
西高放送部の杉原さん
登場人物の心情、丁寧に読み解く
昨年12月に放送部に入部した杉原さんは、6月に宇治市の京都文教大学であった府予選会に出場。朗読の部は5つの課題がある中から、シンガーソングライ ターのさだまさしさんが書いた長編小説「茨の木」を選んだ。主人公の真二が、父の形見であるヴァイオリンの製作者を探しにイギリスを訪れ、日本人ガイドの 響子、宿泊したホテルの支配人の女性マリーらと出会い物語が進む。
2分間の発表時間の中で、響子やマリーらの会話の部分を読んだ。登場人物の性格を考えながら、声の調子や言葉のアクセントなどの使い分けが難しかったという。朗読を録音して部員に聴いてもらい批評を受けたり、OB部員からアドバイスを送られた。
杉原さんは「予選会の決勝のステージでは緊張せず楽しくできました。全国に行けるのはうれしいですが、不安もあります。次は出だしと終わり方を意識して読み、準決勝に進めるようにしたい」と話している。
写真=府予選5位の賞状を手にする西高の杉原さん
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