台風18号による大雨・由良川洪水 加佐、西商店街など被災 床上浸水、道路や農地が冠水【舞鶴】
投稿日時:2013年09月20日(金)
台風18号の大雨は9月16日、舞鶴市内でも建物の床上浸水や農地の冠水などをもたらした。特に2004年10月の台風23号で大きな被害を受けた加佐地区では、早めに避難して住民たちは無事だったが、由良川の洪水で保育園や民家などが再び水につかり、やりきれない思いで後片付けに追われた。
市災害対策本部によると、9月15日からの降り始めからの市内の降雨量は西地区で299ミリ。由良川の大川橋でピーク時の水位は、氾濫注意水位3・50メートルをはるかに超える7・61メートル、伊佐津川二ツ橋では同注意水位2メートルを超える3・19メートルにまで達した。
国道175号沿いの志高や大川などの地区では、由良川の水が工事中の輪中堤のすき間から流れ込み、道路も不通となり一時孤立状態に。自家用車は早めに高台に移動させ水没を逃れた。志高の岡田と丸田の八雲の両保育園も大きな被害を受け、京都府民間保育園協会と市内の保育園の職員たちが後片付けの応援に駆けつけた。
岡田保育園は床上150センチまで浸水した。9月17日には電気が復旧していないため発電機が持ち込まれ、約80人が遊具や棚などを外へ運び出し、高圧洗浄器で洗った。04年の洪水後、食育に力を入れようと新しい調理器具などを導入したが、全て水につかり大きな打撃を受けた。
北川三和子園長(57)は「地域の方が自分の家が被災しているにも関わらず、心配して来てくれました。職員たちと力を合わせてがんばりたい」と話し、9月19日から保育を再開した。
加佐分室に併設されている図書館では、本棚の下2段部分まで浸水し本が濡れた。志高の国道沿いの建物は軒並み1階の天井近くまで浸水した。食料品店を営む真下和徳さん(66)は「16日朝8時ごろに公民館へ避難した。店の再開のめどは立たない」と肩を落とした。近くの女性は「前回の洪水に比べ、堤防がある分、今回水が引くのに時間がかかった。災害は忘れたころに来るというが、つい9年前のことなのに」とあきれ顔で話した。
西地区のマナイ商店街のアーケード内も川のように水が流れ、商工振興会で床上約30センチ浸水した。西市民プラザの1階も浸水し、職員たちが床から泥を出した。親と子のひろばはしばらく休止し、9月24日から再開を予定している。
写真(左から1つめ)=大雨で冠水した市場地区の道路(16日)
写真(左から2つめ)=後片付けに追われた岡田保育園(17日)
写真(左から3つめ)=志高の国道沿いでは水に濡れ運び出された家財道具が並んだ(17日)
写真(左から4つめ)=床や備品がふかれた西市民プラザ1階(17日)
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