自治体や民間の技術者に研修も 老朽化の橋、改修へ人材育成 舞鶴高専 社会基盤メンテナンス教育センター開設 診断法など維持管理学ぶ【舞鶴】
投稿日時:2013年11月26日(火)
老朽化した橋の維持管理について専門的に学ぶため、白屋の舞鶴工業高等専門学校(太田泰雄校長)は、「社会基盤メンテナンス教育センター」を開設することになった。傷んだ橋の一部の実物などを使って実践的な教育を行なっていく。学生だけでなく、橋などに関わる自治体の技術職員や地元民間の技術者にも開放し、研修施設の役割も果していく。
戦後の高度成長時代に建設された橋やトンネルなどの社会インフラの老朽化が進み、時には大きな事故につながっている。しかし、国や自治体による診断や改修には多額の費用がかかり、その対策が全国で問題となっている。舞鶴市内にも、戦前から戦中にかけ造られた古い橋も多いとされる。
同校の建設システム工学科では、橋のメンテナンス工学を講義し、教員も平のクレインブリッジの維持点検のマニュアル作成の研究をする。また、中丹と丹後の市と町の土木技術者を対象に、橋の維持管理研修も行なってきた。
そうした蓄積の上に、レベルの高い技術を学び、地域貢献活動の一環にも役立つよう、より実践的な教育システムを構築した同センターを設置する。当初は橋を対象にするが、上下水道や農業、港湾の施設などにも広げていく。
独立行政法人土木研究所などの協力で、福井県大野市の九頭竜ダム近くに架かっていた橋げたなど、各地から劣化したコンクリートや鋼材を集め、実物を使って目視点検や健全度の診断法、補修法などを学ぶ。
同校内にセンターの施設を整備する。広さは53平方メートル、レクチャールームや実物の展示スペースを設ける。5年生と専攻科生が学ぶが、行政や民間の技術者にも研修の場として利用を呼びかける。また、各地の高専の学生も受け入れる。来年1月中旬にオープンの予定。
橋の設計や維持管理を研究する同学科の玉田和也教授は「橋は1つ1つ地域によって特性があり、まず観察が必要だ。維持管理は新しく造ることよりも難しく、センターで人材育成をしたい」と話している。
写真=授業で使う老朽化した橋の一部
-
-
2022年10月07日
小浜線開業100周年
100人超えで大掃除・ 老若男女が汗流す
-
-
2022年09月30日
倉谷の大泉寺
お地蔵さま“水浴び”
年に一度のリフレッシュ
-
-
2022年09月09日
秋到来 黄金のひと時
南野陽子さんら舞鶴の里山を満喫
室牛地区の水田で
市民ら稲刈り作業で親睦深める