城下町の歴史たっぷりと 5月24、25日開催 細川幽斎田辺城まつり ゆかりある若狭越前との交流も【舞鶴】
投稿日時:2014年05月20日(火)
第23回まいづる細川幽斎田辺城まつり(同実行委員会主催)が、5月24、25日、南田辺の舞鶴公園一帯で開かれる。城下町として発展した歴史と文化にふれる一大イベントになっている。京都府登録無形文化財の吉原の太刀振り、幽斎とゆかりのある若狭越前の朝倉氏遺跡保存会(福井市)による寸劇などが披露される。
地域の歴史をまちづくりに活かそうと、西地区の住民たちが田辺城城門の再建をきっかけに始めた。田辺城を築いた細川幽斎が慶長5(1600)年の関ケ原の戦いの2カ月前、500の兵で城に立て籠もり、敵方の西軍1万5000を釘付けにし徳川の東軍を優勢に導いた籠城戦、古今伝授の伝承者である幽斎を助けようと、後陽成天皇が勅使を送って和睦を勧めた史実などを軸にまつりが繰り広げられる。
5月24日の前夜祭は、同公園で午後6時からよさこい踊りに続き、みつる幼稚園児による「田辺八景」、明倫小学校児童の「田辺城籠城の一席」の講談が演じられる。市内13の幼稚園と保育園の子供たちが描いた絵灯籠400基を公園に設置し、午後7時から点火する。
5月25日は午前8時半に平野屋の幽斎神社で神輿に魂を入れる儀式をして公園に出発し、同9時に城門前で開会宣言。「いざ籠城に候」と藩士らが登城し、芝居仕立てで進行する。また、古今伝授の一場面も演じられる。
朝代神社の祭礼で4年に一度、吉原地区の保存会で奉納される吉原の太刀振りは、籠城戦の際に吉原の漁師たたちが協力し活躍したことから、その功に報いるために許した武道の型を伝えたものとされる。大薙刀や小太刀などを手にして2人1組で8つの演技がある。同10時ごろに披露される。
同11時からは鎧を着た武者、園児たち、各町内太鼓のみこし連など総勢1000人の行列が城門前からスタート。マナイ商店街などを練り歩く。
幽斎は室町幕府の足利義明将軍と朝倉義景を頼って、いっとき越前の一乗寺に暮らしていたことがある。また、幽斎の妻である麝香(じゃこう)は若狭熊川宿出身。田辺の城下町をつくる際には越前の商工衆を多く呼び寄せまちの基礎を作った。その越前との交流を深めようと、同遺跡保存会と遺跡案内ボランティアを招き、武者行列に参加してもらうほか、福井県の劇団員が幽斎や朝倉氏などの戦国を寸劇で語る。午後1時から。
このほかステージでは和太鼓演奏、日星高校チアリーディング、韓国民団舞鶴支部のサムルノリなどがある。公園では福井県の名産を販売する物産展、野菜市、野点、芸屋台などが並ぶ。同4時に閉会。
雨天の場合は一部の催しを西市民プラザで行なう。
【問い合わせ】電話75・0933、舞鶴商工振興会内の事務局
写真=まつりで披露される吉原の太刀振り(同保存会提供)
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