内閣府の高齢者叙勲(88歳対象) 布敷の川崎さんに教育功労・勲五等瑞宝章 【舞鶴】
投稿日時:2002年02月12日(火)
内閣府はこのほど、高齢者叙勲の受章者を発表し、市内からは勲五等瑞宝章(教育功労)で、布敷の川崎隆さん(88)が選ばれた。七日、府中丹教育局の池田博局長から川崎さんに表彰状が伝達された。
高齢者叙勲は八十八歳を対象者とした制度で、教育功労は長年学校教育にたずさわった人に贈られる。今年度は市内では川崎さん一人だった。
川崎さんは教員だった叔父の姿を見て、小学生のときに学校教諭になろうと思った。昭和10年に吉原小学校で教員としての生活を始め、明倫小などを経て、同48年3月に余内小の校長で退職した。38年間、学校教育にかかわった。
軍国主義の色濃い戦時中でも、上から子供たちに教え込むという立場でなく、「教育とは子供を育てること」の信念に基づき教壇に立った。少年義勇兵に1人も送りだしたことがなかった。戦後は新しい時代に対応した教育を目指し、社会科に力を入れて、自分で調べて考える指導をした。こうした取り組みをしたことで、後年老人会などで会員らと一緒に社会参加する活動につながった。
退職後も、池内幼稚園の園長をはじめ、市老人クラブ連合会や府老人クラブ連合会、舞鶴ユネスコ協会の会長などを歴任し、広く地域社会への奉仕活動に取り組んだ。
川崎さんは「年齢のことを考えずに日々過ごすことができた。受章は大変ありがたいことで、とくに仕事を支えてくれた妻に感謝したい」と話していた。
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